デッセンバー・ウインド(3)

ここ2週間は肩の凝る話題ばっかりだったから、
息抜きに”飲み屋”の話題を。

「クリスマス・イブ」。
山下達郎が23年前に出した曲だが、この時期になると
街中に何気に流れてくる。
そしてこの曲を聴くと、年末の風景が自然に浮かび上がる。
単純に凄いと思う。
”いい曲はいつになってもいい曲”の代表作。
物書きの端くれとして、自分も常にそうありたいと切に思う。

先週日曜日(17日)のサンデーソングブック。
年2回(合計4週)の山下達郎+竹内まりやの夫婦放談。
相変わらず独特の味わいがあって、深みがある。秀逸。
「テクニシャン・山下達郎と稀代の歌い手・竹内まりや」の
セットメニューは、今後も彼らが生きている限り健在と思う。

その番組の冒頭で、(満を持しての)クリスマス・イブ。
何年経っても、新鮮味が消えない。不思議だ。

このクリスマス・イブが流れる頃になると、
世界の歓楽街・銀座にはあらぬ噂が飛び交う。
「あの店が潰れそうだ」
「あの店の給料が不払いになってる」
「あの子が突然辞めさせられた」

特に今年の年末・年始は、31日が日曜で、年明けが連休を挟んで
1月9日あたりからの開店となるから、その10日間が怖い。
何があっても不思議ではない。

銀座の飲み屋街、と言っても、銀座4丁目から新橋駅までの狭い地域。
推定3,000軒と言われ、(これも推定)5,000人の女性が働く。
世界一高価で、世界有数の人工的な歓楽・飲み屋街である。

着飾って、表面的にはきらびやかには見えるものの、その実、
”女の格好をした男”が闊歩する街。
顔は笑っても、目が決して笑わない”人工的オンナ”が幅を効かす街。
そんな”ネオン・ジャングル”での生存競争はことのほか厳しい。

この12月になって、そこで働く”おんな・オトコ”の方々から、何回も相談
されている。
青柳ごときに、そんな方々のお力になれる実力などあるはずがない。
ただただフンフンと聞いているだけ。
ただ聞いてあげるだけで、その方々は力強く立ち直っていかれる。

こうした風景は、銀座に行きだしてから30年、常に同じなのであります。
山下達郎のクリスマス・イブ、その普遍性に脱帽。

こうしてまた年が詰まって行くのであります。

  

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