2007年05月31日

金融情報界の再編成

5月15日、金融情報サービスで世界二位の英ロイターは、
米カナダの金融情報サービス大手のトムソンの買収提案を受け入れると発表した。
買収金額は約87億ポンド(約2兆7百億円)。
新会社の「トムソン・ロイター」は、金融情報サービス業界で、ブルームバーグを抜き世界最大手となる。

一方、米ニューズ・コーポレーションは、新聞や放送で経済・金融情報を強化するため、
米ダウ・ジョーンズ(以下DJ)に買収を提案している。
ニューズは世界のメディア王と呼ばれるルパート・マードック会長の一族が議決権の三割を所有する。

ニューズは新聞から映画・テレビ・出版そしてネットへと、「メディア王国」を拡張する中で、
DJの所有するウォール・ストリート・ジャーナルの経済情報とデジタル技術を、
傘下のテレビ局やインターネットサイトで活用する狙いがある。

ロイターもそしてDJも、自分にとって浅からぬ因縁がある。
1980年代前半、ロイターは世界に先駆けて「ロイター・モニター」を独占的に販売、
“相場が目で確認できる”世界を構築、世界の金融市場をリードしてきた。
相場が刻々と動く様を画面で見て感動し、
画面を見ながらウィスキー・グラスを傾けた“嘘のような”時代もあった。

その後、家庭用のホーム・モニター、そして携帯できるポケット・モニター等を次々に発売、
金融市場に深く浸透していった。
自分の金融ディラー人生はロイターと共にあったと言っても過言ではない。

一方DJに関しては、ダウ・ジョーンズ・ジャパン創設時、青柳事務所として会社契約し、
毎朝午前3時から開始されるウォール・ストリート・ジャーナル等の日本語翻訳業務を
約2年半にわたって請け負った。
ギャラも相当なものだったが、仕事もキツかった。

ただ世界一流レベルの内容に接し、連日泣きたくなるほどキツく辛い思いをしたお陰で、
経済・法律関連の英文和訳に関しては相応の自信がついたのも事実である。

そのロイターとDJが、世界の二極化の嵐の中で吸収される時代となっている。
しかしノスタルジックに昔のことを考えている暇などない。
英インサイド・マーケット・データによると、世界の金融情報サービス市場は2006年比11%増の
125億5,500万㌦(約1兆5千億円)に拡大している。

世界の株式代金が06年に約70兆㌦(約8,400兆円)と02年比2倍に膨らむといった状況の中で、
金融情報サービスへの需要は強く、IT時代の更なる進捗に沿って、
市場規模は07年以降も10%前後の高い成長が見込まれている。

ニューズのルパード・マードック会長が喝破するように、
「金融情報の魅力はカネになる」のは間違いない。
こうした荒波の中で、日本は果たして対応できるのであろうか。

2010年という節目に向け、未曾有のとてつもなくデカイ波が押し寄せてきている。

2007年05月21日

高校野球の経済学 その(3)

5月3日、日本高校野球連盟(以下高野連)は、
日本学生野球憲章に違反するスポーツ特待制度実態調査の最終結果を発表した。
憲章違反の申告は(高知を除く)46都道府県で計376校、
制度の適用を受けていた部員は7,971人となった。

日本学生野球憲章とは、高校、大学の野球活動に対する基本理念。
その経緯を辿ってみれば、学生野球は戦前、人気の高まりにつれ強豪校による選手の引き抜きが
相次いだ。
これを制限するために1932年、当時の文部省が野球統制令を制定した。

戦後になって学生野球界は、再出発にあたり野球統制令の廃止を働きかけ、これに代わるものとして
学生野球基準要項を作成、1950年1月の改正で現在の名称となった。

スポーツ特待制度を禁止する項目は第13条第1項で、
「選手または部員はいかなる名義によるものであっても、部員であることを理由に、学費、
生活費その他の金品を受け取ることができない」と定めている。

あらゆるスポーツ・イベントの中で、全試合が地上波放送で全国中継される大会は、
春・夏の高校野球しかない。
突出した報道量は新聞もしかりである。
野球部の広告媒体としての価値を、少子化対策を迫られる私学が見逃すはずはない。
甲子園に出場して校名を上げる競争が激化するのは自然の成り行きである。

高野連は、特待制度を野球留学の温床と指弾したが、高野連も甲子園大会等の収入で
潤沢な資金を享受できたのも事実。
90年代には預金額が15億円に達したこともあったという。
一芸尊重の時代になり、野球憲章が有名無実化する中で、“大人の利益優先の世界”があったのも
紛れもない事実である。

一方で利益を享受する高野連が、メディア・スポーツの最たるものである高校野球を
アマチュア精神の最後の牙城と主張するのは、どう考えても辻褄が合わない。
あらゆる競技スポーツがアマとプロの境目がなくなっている状況下で、一方で利益を保持しつつ、
“聖なる価値”を主張している。

ただ一歩譲って、高野連の危機感はある程度は理解できる。
野球少年を全国の分配するブローカー的な存在があり、その受け皿に特待制度がなっているので
あれば、何等かの対抗策を講じなければならない。

しかし一方で、競技によっては特待生どころか、高額なCM出演料を受け取る高校生がいる。
またサッカーでは、高校生プロが活躍する時代である。
こうした先進的な時代に、プロとの接触すら禁じる高野連は、時代に逆行するアナログ頑迷集団と
見えてくる。

MLBで活躍するイチロー、松井、松坂らが示す通り、高校野球は今や優れた選手育成機関に
なっている。
世界に誇る日本野球の一翼を担う「顔」でもある。
日本版ビッグバンと同様に、既存のシステムを叩き壊し、根幹から出直す時期のようである。


ゴルフ界に待望のシンデレラボーイ

銀座のクラブでは、時折親睦会と称して、ゴルフ・コンペを開催する。
要は、くだんのクラブの客とオネエさま方がゴルフをし、夜はそのまま店に直行という、
集団同伴システムではある。
開催されるのは季節が最高の5月、10月だが、その直前のオネエ様方の張り切り方は
もうハンパじゃない。

週末は勿論、平日でも練習場でみっちりと練習される(らしい)。
最初は空振りばかりの彼女たちも、そのうちにドライバーで100ヤード程度は飛ぶようになる。
言っておくが、アイアンではない、ドライバーでの話しである。

ゴルフとは、他の球技と違って、動かない球を打つスポーツである。
従って、スポーツ音痴の彼女たちも、何とかなると思うらしい。
いや、練習に付き合った店の客がそう思わせるには違いないのである。

ところが実際にラウンドすると、もういいと、キッパリお止めになるオネエ様がほとんど。
何故なら、ゴルフは本来は歩くスポーツであり、まっすぐに飛べば7キロ程度の行程にはなるが、
まっすぐに飛ばない場合はその倍の行程になる。
コンペの前日には何気に興奮し、眠らないで(徹夜)ラウンドするから、終わった後の疲れ方が
これまたハンパでない。

バンカーあり、パットあり、トラブルショットありで、とにかく動かない球を打つスポーツであるゴルフは
奥が深いのである。
チャラチャラ最近流行の格好をなさっても、折角の(厚手の)お化粧など悲惨にブッ飛ばすのが、
真昼のスポーツ、ゴルフなのである。

何故か銀座のオネエさま方の話から入ってしまったが、
要はゴルフは格好だけじゃない、とんでもなく難しいスポーツであると言いたかったのである。

その日本のゴルフ界にシンデレラボーイが出現した。
15歳8ヶ月、高校一年生の石川遼クンが日本のプロゴルフツワーを制したのである。
5月17日~20日のマンシングウェアKSBカップで通算12アンダーで初優勝。

これはただ事ではない。まぐれにしても凄過ぎる。
15歳8ヶ月のツアー優勝は、日本は勿論、海外でも例がない。
あのタイガーウッズでさえ、ツアーの初優勝は20歳9ヶ月である。

とらさん映画の満男役で有名な吉岡秀隆似のイケメン、石川遼クンは、
日本ゴルフツアー機構(JGTO)に登録すれば即座にプロとして転向が可能。
そして今回の優勝により、今期の残り試合と、来年から2年間(09年シーズン終了まで)の
シード権を保持できる。

最近の日本プロゴルフ界は、日本のプロ野球以上に悲惨である。
日本チャンピオンのテンガロンハット・片山晋呉を始めてとして、世界一美しいフォームと言われた
伊沢利光など、幾多のプロたちは世界の大きな流れから完全に置いていかれている。
自分的には、若かりし頃の自分にソックリ(!?)の宮里優作のファンだが、優作もまだ未勝利。

こうした泥沼の日本のプロゴルフ界に期待の新星誕生だが、果たしてこの天才は日本という
アナクロの土壌でスクスク育つのか否か。
ズブズブの(鬼軍曹的の)いじめに会いそうで怖い。
石川クン、ナイキの援助でももらって、この際米国に行って修行したらば。

それにしても日本のプロはだらしない。
優作!これでいいのかよ???

2007年05月15日

地銀の再編加速 -地銀に生き残る道はあるか-  

5月2日、
福岡銀行や熊本ファミリー銀行を傘下に置く「ふくおかフィナンシャルグループ(FG)」と、
親和銀行を傘下に置く「九州親和ホールディングス」は、経営統合する方向で、
最終調整に入ったことが明らかになった。

今回の統合で、福岡・熊本・長崎の九州三県を地盤とする広域地銀グループが誕生し、
総資産は11兆五千億円となり、盟主・横浜銀行を抜いて地銀首位に躍り出る。

10月にはゆうちょ銀行が本格スタート、また米シティ銀行の日本のリテール(小口金融)市場への
本格的参入を控え、地方銀行を取り巻く環境は日増しに厳しくなり始めている。
また少子高齢化で格差社会の現象が顕著になり、金融の大都市への集中化も進んでいる。
今回の大型地域地銀誕生をきっかけに、地銀の再編は一段と加速する気配となってきた。

日本版金融ビッグバンが始った1997年以降、都市銀行が三菱東京UFJ銀行、三井住友、みずほの
三大銀行に集約された後、
「グローバル化が急速に進む金融の世界で、地銀に生き残る道はあるのか」という命題に、
的確な答が出せないままになっている。

自分は、郵政民営化問題が本格化した2005年あたりから
「ゆうちょ銀行の本格スタートによって、一連の地銀は淘汰される流れになる」と繰り返して論じてきた。
問題なのは、依然として地銀首脳陣が「資金量(=規模)を増大すれば事が済む」
と考えている点にある。
根幹の問題は全く触れないままにアナクロな考え方に終始してきている。

IT時代の進捗で、世界の金融情報が寸時に入る時代である。
そういう大変化の時代では、金融のグローバル化とは、金融のコングロマリット化につながる。
分かり易く言えば、銀行が従来の銀行業の他に、必然的に証券や生損保業務を担うことを意味する。

“地域に密着さえしていれば”そして“規模を拡大すれば”生き残れるわけではない。
結局はコンテンツ(=中身)の問題である。
その点をまだまだ誤解しているようである。繰り返しになるが2011年の地上波総デジタル化は、
そうした一連の金融システムまでも変えてしまうだけの威力を持っている。

市場に対峙しての金融取引をしたこともなく、外国為替公認銀行を言う看板を上げつつ、
実際に市場に入っていけない地方銀行が、世界の金融機関と伍してやっていける道理がない。
そして怖いのは、金融界が予想以上に急速度に変貌を遂げることを想定できないまま、
そのための人材育成を完全に怠ってきた点にある。

今回の統合を機に、盟主・横浜銀行の逆襲が始まると見る。
巷間では北海道を重要基盤とするホクホクファイナンシャルとの統合に向けての計画が進捗している
とされており、その時期が一気に早まる可能性が出てきた。

2007年10月のゆうちょ銀行の本格スタートを前に、地銀の自然淘汰が始まった。
「第二次日本版金融ビッグバンの始まり」なのである。

「富山になぜか富がある」って???

最近の金融専門日刊紙に、
「富山になぜか富がある」という、富山生まれには”衝撃的な”記事が掲載された。
曰く、
●平均月収71万円=日本一
●「消費支出」40万円=全国二位
●小遣い月額=45,000円=日本一
●平均預金残高=569万円=全国7位
そして
●女性の常用雇用率=66%=全国一位
●家計に占める世帯主収入の割合=62%(全国平均82%)

要は「富山の女性は(全国一の)働き者」という論理の展開である。
そして、富山出身の社会学者・上野千鶴子氏は
「日本型家族制度の典型である三世帯同居という昔ながらの伝統が、女性の社会進出を支える」
と分析し、駄目押しに、森雅志・富山市長が、
「子供以外は皆働くというのが富山の価値観である」と喝破している。
全て事実で、いちいちごもっともと言うしかないが、さて隠れた実態は果たしてどうか。

確かに富山は日本有数の教育県と言われてきた。
それは基本的には雪国で、漁業の他にとりたてて大きな産業もないまま、親の側に悲壮感あり、
また子供も、遊ぶ場所もないまま、勉強するしかなかったのが実情。
ただ最近の格差社会では、特に”置いてきぼり組”を中心に、遊び場所がない故に高校生同士の
恋愛が究極の結末を迎える中で、
「高校生の妊娠→十代での結婚→若年の結婚ゆえの早期離婚」というパターンも多い。

また持ち家率も非常に高い。
しかし一方で、古くに建てられた住居はプライベート保持等の多世代機能を持たないがゆえに、
廃屋になっている場合も多い。
三世代同居はある意味で理想の形態には違いないが、しかし相応のカネがかかる。
従って、「全員で(盲目的に)貯蓄に精を出す」という流れにならざるを得ない。

教育県と標榜するがゆえに、風俗店もほとんど皆無。
従って、ついつい身近の異性との恋愛ということになるが、狭い地域での恋愛にはリスクが付きまとう。
片思いとなった場合、ストーカー行為に走り易く、一度失敗すると噂がパッと広がり、
当事者は二度と立ち直れなくなる。
結果的に親同士が決めた結婚というパターンが多くなるもまた自然の流れである。

総じて考えれば、富山は”限られた常識の中での世界”なのである。
朝は6時頃に起き、7時頃の全員での朝食、7:30程度には出勤。
夜はよほどのことがない限り7時前後には帰宅。全員で夕食。
「とうちゃん、酒は家でかあちゃんと」というパターン。
こうした常識中の常識パターンを永遠に続けていく。
こうした淡々とした日常生活が富山の「一般常識」であり、「家族の幸福」ということになる。

ただこれからのグローバルな世界で、富山の常識が常識足りうるか。
世界の情報が寸時に手に入る時代に、”早寝・早起き”を旨とする富山の常識で、果たして
事足りるか否か。
常識が常識でなくなったとき、その論理は根幹から崩壊する。
時代の急激な変化の中で、究極の壊滅パターンを幾度ともなく見てきている。

「富山になぜか富がある」というマスコミ特有の皮肉っぽい表現には”毒がある”と思う。
従来型の純日本的な生活をすることに対して、アナクロと位置付けるスタンスが見え隠れする。
しかし、富山という”富める県”には、一方で、大きなリスクが潜んでいるのも間違いないのである。

2007年05月08日

祝松井・2000本安打

GW中は実家におりました。
実家周辺はまさに「じぃちゃん・ばあちゃんの世界」。
もう少し言えば、全く若い女性が全くいないし、幼児の声もしない。
また日経新聞朝刊が午前11時頃に届くといった環境。
従って何等の刺激もないまま、ブログを書く気になりませんでした。
そんなわけで、東京に戻って、シッカリ書いてみます。

6日(日本時間7日)、ヤンキース松井はマリナーズ戦に六番左翼で出場、
六回に左翼手が太陽光で目測を誤る幸運な二塁打を放ち、日米通算2000安打を達成した。

日米の球史に残る”凡飛”だった。
六回の第三打席、左翼に打ち上げた凡フライを、左翼手が西日を目に入れて取り損ねた。
当初の記録は失策。安打と訂正されたのは7回の表だった。

米国の記録員は判断の誤りを正すのにためらわず、記録の訂正は日常茶飯事。
確かに間の抜けた事態になったが、
「ある意味印象に残る忘れられない安打」(松井談)となった。

北陸の星・松井がやってくれました。
ちなみに、北陸とは福井県・石川県・富山県の三県を指します。
このエリアからは、歴史に名を残す有名プロ野球選手は皆無と言ってよい。

中日に小松辰雄という、松井と同じ星稜高校出身のストッパーがいたにはいたが、既に引退。
福井からは今が旬の巨人の左腕・内海哲也(敦賀気比)がいるが、いわゆる特待生。
富山に至っては、広島に浅井樹(富山商業)という選手がいたが、代打専門。

要は、日本名球会入りを果たすための要件、2000本安打、200勝のできる選手は、
これから先100年経っても北陸地区には出そうに無い。
その意味では、「日本のプロ野球とMLB通算」という点を考えても、誠に感慨深いのであります。

松井は生涯安打数で3000本を目指すことになる。
一方、安打製造機イチローは4000本を目指すことにはなろうが、松井とイチローではタイプが違う。
”記録”に残るか、”記憶”に残るか。
贔屓目に見ても、記憶の残るのは松井の方だと思うが、どうだろう?

今回の2000本安打達成に関して関係者のコメントの中で、イチローコメントがカチンときた。
曰く、
「エラーがヒットになったでしょう。あの気にしてる感じがすごくかわいかったね。」
「(スコアボードを)チラチラ見てると思って、すごくかわいかったよ。」
イチローはインタビューに応えて”チャーミング”という表現を使っている。
それを日本の各紙は”かわいい”という表現に変えてしまっている。

確かにイチローは既に2600本を越えており、3000本は射程距離。
余裕の弁には違いない。
とは言え、”オメデトウ”の一言があってもよかったのじゃなかろうか。
できる人間は、相手に対する表現に気を遣うものですよ、イチローさん。

かくして今年のGW最大の目玉(!?)、松井の2000本安打は達成した。
「みんなエラーだと思っていたから」(松井談)2000本目のボールは手に入らなかったらしいが、
それは”単なる通過点”という意味。
3000本に向かって再スタートだッ!がんばれ北陸の星・松井!!

2007年05月01日

ナナコ(nanaco)の登場

セブン&アイ・ホールディングスは4月23日から独自の電子マネー「nanaco(ナナコ)」の
サービスを開始した。
大手流通業が電子マネーを運営するのは初めて。
ソニー系の「Edy(エディ)」や、鉄道系の「Suica(スイカ)」「PASMO(パスモ)」などに次ぎ、
大手流通業が第三勢力として電子マネーに参入、三つ巴の攻防が始った。

ナナコはプリペイド(前払い)型の電子マネー。
セブン&アイはナナコを利用したサービスとして、都内約1,500店のセブンイレブンで開始、
5月28日までに全国の11,700店に広げる予定。

また今週秋以降には、傘下の「イトーヨーカ堂」180店舗や、
ファミリーレストランの「デニーズ」586店舗でもサービスを始める予定で、
2008年5月末までに発行枚数は一千万枚、初年度の決済規模を2,000億円超を目指すとしている。

一方、ソニー系ビワレット(東京・品川)が運営するエディは、2001年11月に導入された、
いわゆる電子マネーの先駈け。発行枚数は電子マネーで最多の2,790万枚。
小売店を中心に加盟店を拡大し、タクシーでも使えるようになっている。
現在ではパソコンやテレビの読み取り機能を装備し、通信販売の決済にも使えるように
準備を進めている。

またJR東日本の発行するスイカ、
そして3月18日に登場した関東地区の私鉄・バス用のICカード乗車券・パスモも勢力を伸ばしている。
両カードは「駅ナカ」施設にも使えるが、それ以外の利用範囲も広がり始めている。

こうした一連の動きは2011年7月の地上波総デジタル化の動きに連動しているものと思われる。
総デジタル化に伴ない、ウィンドウズ対応の大型TVが当たり前となり、分割された画面に
世界の複数情報が寸時に手に入る時代がやってくる。

それはとりもなおさず、センター(産地)直結経済システムが強固となることを意味し、
現在の中間システムの介在を許さない状況となる。
要は中間の小売業者や(広い意味での)代理店の介在を許さない時代がやって来ることになる。
そしてそのデジタルの世界に流通するのが電子マネーという図式である。

電子マネーは従来からのクレジットカードの変形版と言えなくも無い。
しかし、前もって貨幣を電子マネーに組替えるという点において従来のクレジットカードとは異なる。
基本的には前払いした現金の範囲でのみ売買決済が行なわれるという点において、
取扱会社には(消費者の)不払いリスクがなくなるからである。

市場では、07年における電子決済の規模は06年度比3.8倍の6,800億円との予想を立てているが、
この流れが倍々ゲームで伸長していくのは必至の状況。
そしてこの状況は、東京などの中枢地区は勿論、特に地方の小売業界の苦難の日々が到来する
ことを意味している。

こうして電子マネーは、21世紀の経済を大変換させる根幹の媒体になりつつある。
時代の変化が激し過ぎる。誠に怖い時代ではある。

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