2008年01月28日

「経営の神様」の経営理念の転換

1月10日、松下電器産業は、社名を「パナソニック」に変更することを明らかにした。
08年10月1日付けで実施される見込み。
また同時に併用していた「ナショナル」ブランドを廃止、グループ会社も全てパナソニックを付ける
としている。

松下は1918年(大正7年)に松下電気器具製作所として創業後、1935年(昭和10年)に
松下電器産業に改組。
1925年からはインターナショナルをイメージした「ナショナル」ブランドを商標として出願登録し、
国内向けの家電製品に使用してきた。

ただ輸出先の北米で「ナショナル」が使用できなかったため、
「Pan(あらゆる)」と「Sonic(音声)」から「パナソニック」を1955年から輸出用スピーカーに採用し、
その後、北米や欧州、アジアなど、輸出関連製品は全てパナソニックブランドで通してきた。

創業者・松下幸之助は丁稚奉公から身を興し、一代で日本を代表する家電メーカーへと育て上げた
立志伝中の人物で、「日本の経営の神様」として君臨してきた。
2007年3月期の連結売り上げ高は9兆1082億円。従業員は32万人。

松下発展のバックボーンは幸之助氏が掲げた経営理念とそれに基づくシステムにあった。
価値のあるものを水のように安価に、大量に供給すべきとする「水道哲学」、
それを実現するための製品分野別の自主責任経営体制である「事業部制」、
そして商品をきちんと顧客に届けるため「(ナショナルショップを核とする)販売網の整備」。

しかし02年3月期で4310億円という最終赤字を抱えるに至って、中村邦夫現会長の指導の元に、
“神聖不可侵”とまでいわれてきた幸之助氏が構築したシステムを改善しなければならないとする
動きが起こった。

結果として変化するニーズに対応できない事業部制の解体、
“松下幕藩体制”とも言われた販売店への手厚い手当ての見直し、
早期退職制度の断行など、時代にそぐわなくなったものの「破壊」が断行された。

今回の社名変更には想像以上に莫大なコストがかかる。
合計32万人の従業員が所属する大企業グループの社名変更にかかる費用は約300億円と
試算されている。

社名である「松下電器産業」、国内白物家電ブランドの「ナショナル」、
そして海外専用の「パナソニック」の三つの名称が併存することによる認知度におけるハンディを、
創業90周年を機に払拭しようとする遠大な計画ではある。

「明る~い、ナショナル」「な~んでもっ、ナショナル」とCMで歌われても嫌味に感じないほど、
電球から始まって、ラジオ、TV、炊飯器、洗濯機等など、ごくごく当たり前に“ナショナル”が家中に
氾濫していた時代があった。

日本の雄・松下は世界に通じるパナソニックとして、再生に向けての再出発ではある。
今日(28日)のニュースでは、今は海のものとも山のものとも分からない、プロゴルファーとは
名ばかりの全くのヒヨっ子・石川遼を、パナソニックの新しい顔としてCM契約するとの発表があった。

今年は平成になって20年。
幸之助氏が「時代の顔」だった「昭和」がまた遠くなっていく。
これもまた時代の流れには違いない。


MLBの経済学

気がつけば2008年1月も今日を含めてあと4日。
週末からは2月。そして2月1日からは(日本の)プロ野球のキャンプイン。
時の経つのは相変わらず早い。
しかし、果たして日本のプロ野球に明日はあるのか。

前回のブログで、「富山中部高校の春のセンバツ出場なるか」と騒いでおりましたが、
1月25日の最終選考で選にもれ、”世紀の奇跡”はなりませんでした。
余りにテンションを上げ過ぎた結果、ガッカリ感が強く、今年の日本のプロ野球なんて明日があるか、
などと、少々ヤケクソ気味に(!?)書いてみようと思っておりまする。

2008年、米大リーグ(MLB)でプレーする日本選手の数が過去最高になった。
07年のオフシーズンで、去就が注目されていたA.ロドリゲス(ヤンキース)やシリング(レッドソックス)
といった大物が早々に所属球団と再契約を結んだ。
そのためFA市場には目玉選手が少なくなり、日本選手への関心も高まった。

中でも主軸を打てる中日・福留や、二ケタ勝利が確実に計算できる広島・黒田には複数の球団が
獲得に名乗りを上げ、福留は総額4800万㌦(約53億円)の4年契約でシカゴ・カブス、
黒田は総額3530万㌦(約40億円)の3年契約でロサンゼルス・ドジャースと、
日本ではまず考えられない高額契約となった。

また07年に総額250万㌦(約2億8000万円)の2年契約でレッドソックス入りした岡島の活躍で
各球団が刺激され、日本の救援投手の獲得競争も激化した。
ロッテ・小林雅は2年総額625万㌦(約7億円)でインディアンズ、
同ロッテの藪田は2年総額600万㌦(約6億7000万円)でロイヤルズ、
楽天・福森は2年総額300万㌦(約3億3000万円)でレンジャーズと契約した。

福留、黒田はともかく、小林・薮田・福森などは、日本球界ではいわゆる全国区とは言えず、
“(言われれば)あぁ、あれね”といった程度の“岡島効果”の恩恵に浴した選手達。
いずれも日本では考えられないような年俸をもらうことになった。
福留にしたところが、読売・巨人も獲得に名乗りを上げたが、「資金的な問題」を理由に断念した
経緯がある。

いずれにしても日米の資金力格差は拡大している。
セリーグのコミッショナーが11月に明らかにしたところによると、
07年のMLBの総収入は67億7500万㌦(約6700億円)で、2000年比倍増。
ネットでのチケット販売が増え、観客動員が過去最高を記録、ウェブサイトでの試合動画の
優良配信や、日本を初めとして海外へのライセンス契約なども好調である。

2011年7月、日本では地上波放送が廃止される。
総デジタル化になるとは、少なくとも情報面ではセンターと地方の格差がなくなるということである。
極端に言えば、米NYで得られる情報と、例えば自分の実家のある富山で得られる情報に全く格差
がなくなることを意味する。

そうした歴史的な転換期の中で、最近の日本のキー局が制作する番組は、“お笑い”を中心に、
視聴者を馬鹿にした、レベルの低いものばかり。
またスポーツ番組にしても、CMを見てるのか試合を見てるのか分からないものばかりで、
試合の最高潮に場面で打ち切りといったパターンも多い。

今年のNHKはMLBに関して、どういった番組編成をするのであろうか。
ヤンキース・松井の去就が心配だが、もう少し経てばMLB漬けの毎日が始まると思うと、
ほんとにワクワクする。
MLBをおかずに朝食を食えると思うと、早朝の仕事も捗るというもの。

現在は金融面ばかりでなく、生活面でもグローバル化が劇的に進んでいく中で、
どの分野においても「マクロ戦略の大々的な改革を図る」時期である。
かくして、FA資格の取得期限など、小手先の手法で日本の優秀な選手の流出を防ごうとしている
アナクロな日本球界に魅力があろうはずはない。

アナクロの権化、読売・巨人戦など、ヤンキース・松井復帰といった大胆かつ”サプライズな作戦”を
練らなければ視聴率の低下どころか、巨人戦自体がTV画面から消えることもあり得ない話ではない。
逆に、巨人戦の放映がなくなって、サッパリ・スッキリするかもしれないなぁ...

2008年01月20日

奇跡は起こるか

先週末、地元の新聞社から事務所にTELあり。
地元の新聞には、自分の著書の紹介やら、その新聞社の子会社のFM局で1年間に
わたってディスクジョッキーをさせてもらった関係から無視はできない。

たまたま(いつものように)不在だった。
伝言メモには「富山中部高校について」とある。
また寄付の話かな?折り返しTELしてみた。
同じ高校の出身者である東京支社の担当者と話をして、飛び上がった。
何と「富山中部高校の春の甲子園出場に選出された場合の特集紙面」の案内だった。

はぁ??こ・う・し・え・ん??富山中部が??
頭の中でひらがなの文字が躍った。
昨年秋の富山県大会ベスト4に進出した富山中部が、「21世紀枠」で最終選考に
残っており、選出される可能性が高いとのことである。

自分の出た富山中部高校は、まるで突然変異のように、10年に一人の割合で、
陸上競技などで全国レベルの選手が出ることがある。
最近では早稲田(理工)から箱根駅伝に出た者がいるにはいた。
そして過去にはサッカーで全国大会ベスト8進出の輝かしい歴史があるにはある。
が、それも遠い昔の話。

当然ご存知とは思うが、野球は9人でやるスポーツである。
従って最低でも9人の卓越した選手がいなければ、甲子園には出れない。

自分の高校のことをおかしいというのも変だが、あの高校は昔から受験専門の高校で、
どこかおかしかった。
先生方も、どちらかと言えばマニアックな先生方が大半で、自分の場合、大事にすべき
高校3年間の記憶はスッポリ抜けている。
それは毎日が同じことの繰り返しで、際立って思い出すこともないし、また思い出したく
もないからでもあろう。

文武両道とは、確かに綺麗な日本語だが、受験、受験が合い言葉だった当時のことを
考えれば、キレイごとだと思っていた。
もう一度高校時代をやれと言われれば、多分富山中部には行かない。
もっと大事なことがあったように思うからである。

とは言うものの、確かに詰め込みだったにしろ、当時の苦しい時代がなければ、
今の自分がないのも確かである。
同輩にも日本全国、いや世界的にも通用する者がゴロゴロいる。

話を戻します。
今回の新聞社の連絡では、特集紙面に名刺広告を出せ、との半分脅迫(!?)
同じ高校出身の田中耕一のノーベル賞受賞は凄い、
坂東真理子の「女性の品格」250万部も同じくらい凄い。
でも甲子園出場は自分の残りの人生で、もう二度と起こりそうにない(!?)奇跡である。

はい解りました。謹んで出させて戴きます。
この25日に決定するらしいが、奇跡が起これば、4万円は夢の代償としては
安いものでございまする。


街からタバコ屋が消えた日

西岸(さいがん)良平の漫画を映画化した「ALWAYS 三丁目の夕日」(05年)と
その続編である「ALWAYS 続・三丁目の夕日」は実に懐かしい映画だった。
続編では、しがない作家・吉岡秀隆が演じる茶川竜之介が、一念発起して芥川賞を
目指すことを中心にした相変らずのドタバタだが、主たるテーマはあくまで
「ファンタジーとしての昭和三十年代」である。

元々吉岡秀隆は、松竹映画「男はつらいよ」の「満男」役や、フジTVの連続ドラマ
「北の国から」の「純」役で、まるで親戚の子供のように、小さい頃からのその成長
を知っている。
今風のイケメンでは決してない。が、風貌全体がアナログでそしてノシタルジックな
雰囲気で、昭和三十年代の雰囲気を醸し出すにはピッタリ。
「北の国から」で父親役の田中邦衛と雰囲気が似てきたと思うのは、考え過ぎだろうか。

今の若い方々には決して分かるまいが、「三丁目の夕日」の中には、
卓袱台(ちゃぶだい)やら、物干し台、氷の冷蔵庫、オート三輪、そばの出前持ち、
富山の薬売り、ランニング・シャツ、たらいと洗濯板など、細部がまさに鮮明。

「三丁目」の商店街は家族で開いている個人商店中心である。
現在のチェーン店や大型スーパー中心の商店街とは全く違う。
吉岡秀隆が演じる茶川の家は、あの時代どこにもあった駄菓子屋。
堤真一の鈴木オートは自動車の修理工場。
もたいまさこの家は町角のタバコ屋。

他にも「三丁目」の商店街には、湯たんぽやたわしを売っていた荒物屋、
海苔やかつお節を扱う乾物屋、大衆食堂、ラジオ店などが並ぶ。
そして、映画のポスターがベタベタ貼ってあるのもあの時代の特徴。

この商店街の人たちは、日常の買い物はほとんど商店街の中で済ませていた。
「三丁目」の住人の日常生活は「三丁目」で事足りていた。
現在のように、人々が車で郊外のシュッピングセンターに出掛けるようになり、
その結果、従来の商店街が寂れていくという現象はまだ遠い先のこと。
「三丁目」が温かいのは、個人商店の町だからである。

とまぁ、映画の「三丁目」の内容を羅列してしまった。
とりあえず「三丁目」は東京の下町の話。
しかし自分の生れた富山の漁村の商店街もまさにその通りの状況だった。
日本全国どこの町でもそうであったように××銀座と称し、その通りで商売することに
誇りを持っていた。
確かにどんな分野の小売店もあるにはあった。この通りだけで事足りていた。

昭和三十年代を西暦1960年代と括れば、変わり始めたのはバブル前夜の
1980年代(昭和50年代)からであったろうか。
まさに櫛の歯が抜けるように、次々と脱落し、空き家が多くなっていった。

ダメ押しは、通りで唯一残っていたスーパーが撤退した平成の初めの頃、
西暦で言えば20世紀から21世紀に世紀が変る頃。
それ以降、通りから人通りがパッタリと途絶えた...

そしてこの正月、気がつけば実家界隈からタバコ屋、というよりタバコの自動販売機
までが消えた。

自分が為替ディーラーとして肩で風切って歩いていた1980年代のある日、
海外出張から帰って今は亡き祖母に、酔った挙句、
「ばぁちゃん、この街はそのうちなくなるよ」と言い切った。
「何いうとんがね、あんたは。洋行帰りだと言うても、ばかなこと言われんな!」と、
こっぴどく叱られたことをなつかしく思い出す。

ばぁちゃん、でも自分の言う通りになってしまったよ...


2008年01月15日

政府系ファンド(SWF)の考察 その(3)

07年11月26日、経営不安説が流れていた米シティグループがアブダビ投資庁(ADIA)から
75億㌦(日本円で約8000億円)を受け入れると発表してから約1ヶ月半。
日本円で8000億円にものぼる出資のコストが11%であることが判明、
高い利息を払ってまで信用補完を求めた米の金融機関の危機的状況と、
政府系ファンド=ソブリン・ウェルス・ファンド=SWFの拡大が頓着されるに至っている。

シティグループは中東諸国と強いコネを持ち、90年初頭の経営危機時にはサウジアラビアの
アルワリード皇太子から出資を得て急場を脱している。
米フォーブス誌に拠れば、同皇太子は純資産203億㌦を保有する世界第13位の大富豪。
優良企業の株価の下落局面で大量に取得し、長期保有することから巷間では
「アラビアのバフェット」と呼ばれている。

シティに限らず、米の有力投資銀行のゴールドマンサックス、モルガン・スタンレー等は、
こうした産油国に対し、多数の投資アドバイザーを貼り付けている。
結果的に中東勢の運用は米欧のアドバイザー次第との見方があるにはあるが、
世界経済の権力は新興国に移りつつあるのも事実である。

新興成長諸国はこれまで、石油収入や貿易黒字で稼いだ資金を米国債で安定運用していた。
しかし07年に入ってサブプライム問題に揺れる米国一点張りでは危ういと気付き始めた。
結果的に、株式などの自主運用し、高い利回りを求めるようになってきた。

しかし、一連の中東勢は企業を食い荒らして短期で逃げる買収ファンドや、
経営陣に株式の買い戻しを迫るグリーンメーラー(脅し屋)とは異なり、長期運用投資に徹する点が
大きな特徴となっている。
こうした中東勢の性格を知る米企業は、積極的に株式保有を求める傾向にある。
シティはその典型である。

中東勢でも、ADIA等の“老舗の”政府系ファンドは、世界の企業にとって優良なパートナーになる
可能性はある。基本方針としては
①米ドル資産への極度の集中からの脱却
②より高い運用利回りの設定
③短期的収益を求めず、長期的で、国家的な戦略に終始する
といった点が上げられる。

日本にとって大きな問題(orリスク)なのは、何と言っても、新たに株式投資に乗り出す中国。
中国系政府系ファンドとしては07年9月29日にその設立が発表された「中国投資有限責任公司」。
同公司は11月21日、ウェブサイトで投資関連のスタッフ24人を全世界から集めると発表している。
日本を潜在的競合相手と認識している中国の政府系ファンドは、日本の主要企業を一気に支配下
にする可能性を含有している。

今後は日本の有名諸企業と政府系ファンドの対決が余儀なくされる。
財政面だけでなく、政治力を介入する場合も想定される。まさに象とアリ。力関係は明白であろう。

今年の大きなテーマは「国家資本主義にどう対応していくか」にある。
自民だ民主だなどと“ミクロな世界”で騒いでいる日本は、果たして大丈夫なのだろうか...


2008年01月07日

ご興味ある方はどうぞ その(3)為替編

好評につき、「ご興味ある方はどうぞ」シリーズの第三弾です。
レポート会員も多々おられ、少々気が引けるのですが、新年につきエイッ・ヤッツの大サビース。
『びー・だぶりゅー・れぽーと』の第533号「年末恒例長期分析特集」からの抜粋です。

●ユーロ円の長期的分析
-05年4月の130.57円を底とする上昇は7月の168.93円で頭打ち。
 00年10月2日の88.87円からの長期上昇態勢は継続。
  40ヶ月×2=80ヶ月の上昇第二波動終了。
  07年のダブルボトムで下値確認。「150~170円」のレンジ態勢-

①ユーロ円は10ヶ月サイクルが機能しているようです。
98年10月に164.07円という最高値をつけたユーロは、以降30ヶ月にわたる低迷期間に入ります。
これまでの最安値は00年10月2日の88.87円で、最高値の約半分の値段になっています。

②00年10月2日の88,87円を底とする40ヶ月×2=80ヶ月の上昇第二波動の最終月にあたる
7月(13日)に168.93円に到達急落しています。
大枠で推移を振り返ってみれば、160円→80円→120円→160円という流れになっています。
160円到達後の反落はまずは自然の流れと思われます。

③ここ10年の動きで重要なポイントは、2004年後半から2005年中盤の先行スパン谷間での局面。
極端な下げとはならなかったものの、常に反落リスクを孕んだ展開だったと言えます。
同上期間での下押しは05年4月の130.57円で底打ち態勢となっています。
同レベルは今後の大きなサポートとなる態勢です。

④現状はサイクルも転換し、次なる局面への準備局面と言えます。
今後の大きな上値目標は88.87円×2=177.74円。
現状の快進撃の大きな要因になっているのは2003年5月の140.91円と2004年12月の141.58円で
構成される長期的なダブルトップを上抜けた点。
その意味からも140円と160円の波動倍返しの180円も(大枠としての)上値目標となるようです。

⑤現在のユーロ円相場において140円突破が重要な意味を持つとすれば、今後の理論的な高値も
同上2003年5月の140.91円を中心に考えてよさそうです。
00年10月の88.87円と140.91円の波動倍返しが192.95円。
01年6月の99.78円と140.91円の波動倍返しが182.04円。
02年3月の111.21円と140.91円の波動倍返しが170.61円。

⑥03年11月の124.08円を中心に、03年3月の125.51円と04年4月の125.73円でトリプルボトムが
形成されており125円の固さは不動。
07年には3月の150.73円と8月の149.23円でダブルボトムが形成された結果、「125~140円」の
レンジから、下値を切り上げ「150~170円」の中での推移になるものと思われます。

⑦ 本欄では「上昇第二波動の最終月で、以降は多少の修正局面はありそう」と想定していました。
07年中盤からは旧独マルクの流れを汲む欧州通貨独特の荒っぽい動きとなりましたが、
“円という農耕民族の通貨”を交えることで、動きは徐々に緩和されてきているようです。
多少の上下動があっても、総合的には「買い拾い」パターンと捉えてよさそうです。

●ユーロ・ドルの長期的分析
-05年11月の1.1638㌦を底としたV字型の上昇本格化。
 拡大した乖離を先行スパンの上昇が修正に行く展開。
  適宜押し目を入れながらの上昇態勢で、1.5000㌦に肉迫。
  乖離やや拡大で反落リスクも1.4000㌦が固い-

①ユーロ・ドルは10ヶ月サイクルが機能しているようです。
97年1月に発足したユーロは11年を経過、本数にして12ヶ月×11年=132本で、
形態的にはようやくにして固まってきました。
通貨としての性格もようやく固まりつつあり、旧独マルクの性格を汲む荒っぽさが消え始めています。

②98年10月の1.2288㌦を頭にした反落の流れは、約40ヶ月の反落期間を経て、
00年10月の0.8225㌦で底打ち態勢となっています。
その後は01年7月の0.8344㌦、02年2月の0.8560㌦で(変形的な)トリプルボトムを形成、
以降は5年にわたる急激な反発局面に入っていきます。

③04年4月の1.1759㌦を底とした上昇は、サイクル転換月の04年12月に1.3664㌦に到達します。
しかし05年に入って大きく拡大した乖離を修正すべく、銘柄特有の急反落となっています。

④現状はサイクル転換した直後の05年11月の1.1638㌦で底打ち、その後は多少の反落局面を
交え、先行スパンの上昇に追随して上昇に転じています。
04年12月の1.3664㌦に面合わせとなる1.3679㌦を上抜け後騰勢増幅、1.5000㌦に肉迫しています。

⑤ただ快進撃に形態の追随なく、理論的には反落し易い地合いとなっています。
前回の1.3664㌦到達後には約1年の下落トレンドに入っており、
その意味では今回の10ヶ月サイクルが転換した8月以降の動向はやや微妙です。

⑥総体的には上記②の00年10月の0.8225㌦を中心とするトリプルボトムで歴史的な大底を打った
と思われますが、1.5000㌦に肉迫で、多少の戸惑いがあるのは否めません。
05年11月の1.1638㌦を底とするV字型上昇態勢の転換期というしかなく、年初の動きは要注目です。

⑦理論的な上値のメドは、
03年9月の安値の1.0760㌦と04年2月の高値の1.9297の波動倍返しの1.5094㌦。
04年4月の安値1.1759㌦と04年12月の高値の1.3664㌦の波動倍返しの1.5569㌦。
05年11月の安値の1.1638㌦と同上04年12月の高値の1.3664㌦の波動倍返しの1.5690㌦。
理論的にも1.5000㌦が視野に入ってきています。

⑧通貨としてはまだまだ若く、通貨としての性格は完全に固まってはいないようです。
ただ農耕民族の性格を如実に出す円が絡むことで、一時のように大きくブレる局面は少なく
なりそうです。米ドルとの二大通貨時代到来の風格を漂わせる動きになってきました。

●豪ドル・円の長期的分析
-歴史的な快進撃で100円突破も、07年後半は乱高下。
  55.40円と55.98円でダブルボトム形成、長期的大底確認。
  トリプルトップで頭打ち態勢。「100円時代終了」の感。
  乖離大きく拡大。08年も荒れ地合い-

①11ヶ月サイクルが機能しているようです。
97年5月の100.02円を頭にした長期ダウントレンドが、00年10月の55.40円と01年9月の55.98円で
典型的なダブルボトム形成で大底確認、以降は多少の上下動があっても一貫した反発態勢の中に
います。

②05年に入ってからは、中盤までは80~85円のレンジの中での動きとなってきましたが、
9月に85円を上抜けて以降騰勢が増幅する展開となっています。
05年12月に91.34円に到達後反落してはいますが、06年3月の82.08円を底に反発しています。
分厚い先行スパンがサポートする態勢ですが、快進撃にあり勝ちな乖離の拡大が目立っています。

③ 04年6月の74.26円を中心に、03年8月の74.75円と05年3月の76.96円で長期トリプルボトム形成、
当面の底値を確認する態勢となっています。
06年後半から07年にかけ快進撃が目立っていますが、7月の107.70円、10月の107.73円、
11月の107.81円でトリプルトップ形成で完全に頭打ち、その後は気迷う展開となっています。

④ 理論的な上値のメドは、
03年3月の69.39円と03年7月の81.13円の波動倍返しの92.87円。
04年6月の74.26円と04年3月の85.27円の波動倍返しの96.28円。
02年7月の62.25円と03年7月の81.13円の波動倍返しの100.01円。
同74.26円と05年12月の91.34円の波動倍返しの108.42円。
また長期的な上値目標は(97年5月の)100.02円。
また底値からの上値目標は、55.40円×2=110.80円。

⑤11ヶ月サイクル×4回のダウントレンドを経て、11ヶ月×2回の底固め、
そして11ヶ月×5の上昇トレンドから、07年3月からは新しい11ヶ月サイクルに入っています。
今回の100円到達はサイクル転換が絡んでいますが、形態的な追随がないままの長期的な
上昇態勢となっており、応分の反落の可能性を認識せざるを得ないようです。

⑥総体的には「100円時代終了」の感のする地合いとなってきました。
乖離も拡大、先行スパンが本格機能しない中で、08年も応分の荒れ相場を覚悟しなければならない
ようです。
07年初から「円売り・豪ドル買い安心」の中で推移してきましたが、以降の基本戦略は「戻り売り」と
見るのが順当なようです。

●豪ドル・米ドルの長期的分析
-豪ドル大躍進も、07年11月の0.9398㌦に頭打ち感。
 0.4773㌦と0.4814㌦で長期的大底確認
  乖離拡大で明らかに反落リスク。
  更なる上昇に要因少ない。「戻り売り」パターン-

①豪ドル・米ドルは11ヶ月サイクルが機能しているようです。
01年4月の0.4773㌦と01年9月の0.4814㌦で大底確認、ここ4年は適宜反落局面を交えた
上昇態勢になってきました。

②ただここ10年の高値97年3月の0.8005㌦近辺では上げ渋り、07年7月の0.8809㌦を頭に
一旦は下落しています。
ただ07年8月の0.7670㌦を底に盛り返し、上抜けた結果これまでのレジスタンスであった
04年2月の0.8008、05年3月の0.7986、06年12月の0.7927はサポートとして機能しています。

③理論的な上値のメドは、
04年6月の安値の0.6785㌦と04年2月の高値の0.8008㌦の波動倍返しの0.9231㌦。
03年9月の安値の0.6339㌦と同上0.8008㌦の波動倍返しの0.9677㌦。
06年3月の安値0.7013㌦と07年7月の高値の0.8809㌦の波動倍返しの1.0605㌦。
理論的には1豪ドル=1米㌦が見え始めてはいます。

④年末に向け0.9500㌦に接近(11月の0.9398㌦)となりましたが、結局は反落しています。
拡大した乖離を意識した反落態勢ですが、07年8月の急落のパターンもあり、少々荒っぽい地合い
となっています。

⑤上昇する先行スパンがサポートで0.7000㌦が固くなってきていますが、乖離の拡大が顕著で、
反落リスクは否めません。
特にこの豪ドル・米ドルのペアは(2003年以降の上昇局面のように)先行スパンの存在を無視する
傾向にあり、その意味では一旦反落傾向になれば、強烈な反落になり易い態勢と思われます。

⑥長期的に大きな下値のメドは04年6月の0.6785㌦。
同値段を中心にトリプルボトムの形態になっており、また99年5月の0.6745㌦と00年1月の0.6685で
構成されるダブルトップがサポートとして機能する態勢となっています。

⑦総体的には頭打ち感は否めず、11ヶ月サイクル×4回=44ヶ月の上昇局面を経て、修正局面入り
の可能性を含有しています。
乖離の拡大が顕著で、2005年後半以降は“危険地帯”に突入しており、戦略的には「戻り売り」と
見るのが自然なようです。

2008年01月06日

ご興味ある方はどうぞ その(2)

『びー・だぶりゅー・れぽーと』第533号の、「年末恒例長期分析特集」からの抜粋NO.2です。
ご興味ある方はどうぞ。
尚、更にご興味ある方は、青柳事務所(TEL:03-5573-4858)までご連絡下さい。

●NYダウ株価の長期的分析
-13,000㌦台での中途半端な動き。
 7,197㌦と7,416㌦のダブルボトムをベースとした上昇も、上限にほぼ到達。
 万全な先行スパンの形態も、乖離拡大。上限が平行になり始める。
 長期上昇波動終了の可能性。08年も急落リスク健在-

①12ヶ月サイクルが機能しているようです。
大きくは02年10月10日の7,197㌦と03年3月12日の7,416㌦で構成されるダブルボトムをベースに
V字型の上昇態勢となっています。
現状は04年10月25日の9,708㌦を底とした上昇の流れの中で、14,000㌦到達後の焦点のぼけた
中途半端な動きになっています。

②01年1月の高値から03年3月の安値までが38ヶ月。
03年3月の安値から11,500㌦に到達する2006年5月までが38ヶ月。
そして6月からは反落に転じていますが、反発しています。
新しい上昇波動が始った可能性はありますが、14,000㌦到達以降の上げ渋りがポイントと
なっています。

③下値に関しては、99年から00年にかけての「黄金の三尊」に到達する前の高値ポイントである、
98年7月20日の9,367㌦が長期的には大きな下値のメドとなっています。
04年の下落局面では、5月12日の9,852㌦と10月25日の9,708㌦でダブルボトム形成、
下げ止まる格好となっています。
同レベルは直近の大きな下値ゾーンとして機能する態勢となっています。

④「IT熱狂時代の遺産」となる00年1月14日の11,750㌦上抜けは歴史的な出来事と
言うしかありません。
90年10月11日の2,344㌦から10年、2,344㌦×5倍=11,720㌦を上抜けた同11,750㌦を中心に、
99年8月24日の11,365㌦、4月12日の11,425㌦で構成されるトリプルトップを上抜けたことで
当面の上値摸索の展開となっています。

⑤理論的な上値のメドは、01年9月の8,062㌦と02年3月の10,673㌦の波動倍返しの13,284㌦。
02年10月の7,197㌦と02年3月の10,673㌦の波動倍返しの14,149㌦。
ただ同上7,197㌦×2=14,394㌦がここ10年の大きなポイントとなるようです。
10月11日の14,198㌦の頭打ち態勢も、まずは理詰めな展開と言えます。

⑥現状の安定した先行スパンの形態は無視できませんが、上限が平行になり始めています。
上記②で検証したように、38ヶ月という超長期的な上昇波動と下落波動の符合あり、
急落リスクは念頭に置きたいところ。

⑦12ヶ月サイクル転換月の06年9月以降の急上昇となっていますが、
再度12ヶ月サイクルが転換したことで、「Buying Climax」の可能性を考慮したいところ。
超長期の上昇波動が終了した場合、過去の流れからは急激な下落を見せる展開となっています。

⑧またサイクル転換直後10月の引け味がよくありません。
焦点のぼけた展開となっていますが、08年は特に第一四半期の急落に要注意です。

●COMEX金の長期的分析
-850㌦接近後の小反落も、下げ渋る。
  11月7日の848.0㌦が「Buying Climax」の様相。
 重要な高値レベル750㌦に到達で、達成感。
 現先行スパン機能せず。騰勢衰えれば一気に下押す構え-

①月足は10ヶ月サイクルが機能しているようです。
10ヶ月サイクル転換を絡めて04年11月に450㌦台に到達、その後は04年12月2日の458.7㌦を頭に、
下押しがやや先行していましたが、2005年末からの本格的な上昇態勢となっています。

②同上05年末からの上昇で、87年12月14日の502.3㌦到達以来、約17年振りに500㌦に到達した
流れが継続、750㌦到達後、一気に850㌦に接近しています。
上昇過程で、600㌦~700㌦台を時間をかけて“練り込んだ”結果、600~700㌦が固くなり、
現状はサポートとして機能しています。

③99年7月20日の253.2㌦と、99年7月20日の253.2㌦と01年2月16日の255.1㌦で構成される
ダブルボトムが原点となっている関係から、理論的な高値は250㌦の倍数と見てよさそうです。
従って250㌦×2=500㌦、250㌦×3=750㌦、250㌦×4=1,000㌦となります。
理論的には“夢の1,000㌦”が視野に入っていますが、750㌦に到達した結果、当面の到達感は
否めません。

④歴史的な高値を拾ってみれば、上記87年12月14日の502.3㌦、83年2月15日の514.0㌦、
80年9月の729.0㌦、そして極めつけは80年1月の“お化け”873.0㌦。
11月7日の848.0㌦は同上873.0㌦に迫るもので、無理矢理感が漂います。

⑤ここ5年の動きの中で重要なポイントとなっているのが、99年10月5日の339.0㌦を中心に、
同2月7日の326.9㌦、同9月28日の329.0㌦で構成されるトリプルトップ。
同トリプルトップは、97年以降02年後半まで強固なレジスタンスとして機能してきた重要なポイント。
今後は頑強なサポートとして機能する態勢となっています。

⑥上記③で検証したように、長期的な下値は完全に固まったと見てよさそうです。
99年7月20日の253.2㌦と、99年7月20日の253.2㌦と01年2月16日の255.1㌦で理論的には
完璧なダブルボトム形成、「20年単位で下値が確定した」と思われます。

⑦今後の展開では、理論上は1,000㌦が目標として浮上しますが、到達には応分の時間が
必要なようです。
形態的には乖離の拡大で反落リスクが目立ちます。
背後の上昇する先行スパンを意識し始めていますが、現状は機能していません。
伸び切り感が目立ち、下落し始めれば、急激な下押しになり易い地合い。

⑧いずれにしても750㌦到達は歴史的な出来事というしかありませんが、
同上848.0㌦が「Buying Climax」の様相を呈しています。
騰勢がなかなか収まりませんが、08年は急落に注意の年となるようです。

●NYMEX原油(WTI)の長期的分析
-100㌦の大台に肉迫後の反落も、下げ渋る。
 上限が凸凹のまま上昇する先行スパン機能せず。
 アク抜け感なく、断続的な騰勢継続。
 上昇第5波動目の最終高値は100㌦か120㌦か-

①10ヶ月サイクルが機能しているようです。
01年後半から始まった歴史的な大相場は、反落局面を交えて断続的に継続、100㌦に迫る展開
となっています。
現状は07年1月の50.28㌦を底とする上昇第5波動の高値摸索の局面となっています。

②理論的な上値のメドを探ってみます。まず基準となる歴代の底値としては、
98年12月の10.65㌦。01年11月の17.12㌦。03年9月の26.72㌦。04年12月の40.25㌦。
05年11月の55.72㌦。07年1月の50.28㌦。
一方、基準となる高値としては、04年10月の55.67㌦。05年8月の70.85㌦。06年7月の78.40㌦。

③まず底値から考えられる上値としては、10.65㌦×9=95.85㌦。17.12㌦×7=119.84㌦。
40.25㌦×3=120.75㌦。55.72㌦×2=111.44㌦。50.28㌦×2=100.56㌦。

④高値・安値の組み合わせから考えられる高値としては、
40.25㌦と70.85㌦の波動倍返しの101.35㌦。55.72㌦と78.40㌦の波動倍返しの101.08㌦。
50.28㌦と78.40㌦の波動倍返しの106.52㌦。26.72㌦と70.85㌦の波動倍返しの114.98㌦。
40.25㌦と78.40㌦の波動倍返し116.55㌦。

⑤一方、重要な下値のメドとしては、
03年9月19日の26.72㌦と、04年10月25日の55.67㌦の半値の41.20㌦。
また03年2月27日の39.99㌦も大きな下値のメドになります。
2005年5月の47.60㌦と2007年1月の50.28㌦でダブルボトム形成、長期的な下値を固める
態勢ですが、結局は2003年の踊り場を形成した40㌦が重要なポイントになっているようです。

⑥現状の急騰相場は40㌦×2=80㌦をクリア以降騰勢が増幅する結果となっています。
従って、理論的には100㌦が最終上値になるのではなく、40㌦×3=120㌦が最終上値になる
可能性もあります。③と④の分析でもそれがある程度は実証されています。

⑦先行スパン上限が凸凹となっており、それが投機資金の出し入れを表す証左となっています。
100㌦が視野に入ってきていますが、2001年から始まった「押し目を形成しつつ上昇する」
歴史的な上昇相場は、上昇5波動目に当たっており、形態的には急落リスクを併有しています。

⑧ここまででくれば、100㌦を最終上値と見るのか、あるいは120㌦と見るのかがポイントになる
ようです。
騰勢がなかなか収まらず、適宜フェイントに近い押しを交える展開で、相変らず難しい相場付きと
言うしかありません。08年も難しい局面の中での対応を迫られます。


ご興味ある方はどうぞ その(1)

新年につき、青柳事務所が発行する『びー・だぶりゅー・れぽーと』第533号の
「年末恒例長期分析特集」の中から、銘柄を抜粋して掲載します。
ご興味ある方はどうぞ。

●ドル円為替の長期的分析
-一気の下押しから小反発。
 背後の萎む形態を意識する展開。
 下離れの意志は薄いものの、先行スパンの中での動き。上値は重い。
 当面の下値は確認も、長期戦略は「戻り売り」が基本か-

①ドル円の月足は15ヵ月サイクルが機能しているようです。
6月22日の124.14円を頭に長めの陰線を引いて先行スパンに突入から3ヶ月のもみ合いを経て、
一気に下押ししています。結果的に「99年11月以降の上昇の流れ」が途切れています。
形態の変化を先取りする展開で、本欄が想定した流れになってきました。

②99年11月30日の101.35円と04年12月2日の101.83円で長期ダブルボトムを形成、
超長期的な下値は固まっています。中期的に重要な分水嶺は、
(2003年後半から2005年前半までの高値であった)2004年5月14日の114.80円と、
安値の4月2日の103.68円の半値の109.24円、
および03年8月1日の120.69円と03年5月19日の115.10円の波動倍返しの109.51円。

③06年5月の下落局面では同上レベルの05年8月の109.05円と同9月の109.08円で構成される
ダブルボトムを試しに行く動きとなっています。
07年の上昇は同上ダブルボトムに近似する同5月17日の109.02円をベースとしていますが、
同上124.14円で頭打ちから、上昇の原点を下抜ける展開となっています。

④05年12月4日の121.40円、および07年1月29日の122.20円に面合わせから上抜けたことで、
02年6月の125.85円、10月の125.65円、12月の125.55円を目指す流れになりました。
しかし同上レベルは頑固に機能する結果となっています。

⑤当面の下値のメドは1月29日の122.20円と3月5日の115.19円の波動倍返しの108.18円。
6月22日の124.14円と3月5日の1115.19円の波動倍返しの106.24円。
6月22日の124.14円と8月17日の111.60円の99.06円。

⑥本欄では、1年超前から形態の変化に伴う円高・ドル安の流れを想定してきましたが、
07年7~8月の円高・ドル安の流れ、特に8月につけた大陰線の影響が残る展開となっています。
02年後半から03年以降の反落地合いの再現の可能性を秘めています。
特に08年初にかけ、先行スパン切替ポイントに対峙します。
11月27日の107.29円で当面の下値を確認する態勢ですが、以降の形態を考えれば、
更に円高・ドル安の流れが進行する可能性を含有しています。

⑦いずれにしても円は『形態の変化に従順に反応する』のが特徴です。
サイクル転換後の最初の月=10月の動きにもその徴候が見られます。
上記⑤で検証したように、106円を割込めば、100円割れの可能性が出てきます。
08年の戦略としては「戻り売り有利」と見るしかないようです。

●日経平均株価の長期的分析
-15,000円跨ぎの小動き。
 18,000円台のトリプルトップで頭打ち。谷間を覗き込む状態。
 背後の上昇する先行スパンを意識も、明らかに失速感。
 更なる下落の可能性を含有する展開-

①月足は12ヶ月サイクルが機能しているようです。
サイクル転換月の06年4月の17,563円を頭にした下押しを先行スパンが下支え、
同6月の14,045円を底に反発、07年には18,000円を回復しています。

② 同上14,045円を底とする07年の反発も、2月の18,300円、6月の18,297円、7月の18,295円で
トリプルトップの形態となり、18,000円台での攻防にも疲れが見られる展開となっています。
11月の15,000円割れから小反発してはいますが反発力は鈍く、12月は15,000円跨ぎの小動きと
なっています。

③上昇する先行スパンに追随しようとする意志、および15,000円割れを回避しようとする意志は
見られますが、18,000円台で頭打ちとなったことで、追随に疲労感が見られます。
02年5月の12,081円と04年4月の12,195円で構成される長期ダブルトップを上抜け後騰勢が
増幅する展開となってきましたが、「底の深い谷底」VS「上昇する先行スパン」のせめぎあいから、
陰線中心で、下押しが先行する展開になっています。

④長期的な上値のメドは06年6月の14,045円と06年4月の17,563円の波動倍返しの21,081円。
値段的な上値のメドとしては、00年5月の18,586円、99年7月の18,623円、そして2000年4月の
20,833円。03年4月28日の7,603円×3=22,809円も重要な上値のメドとなります。

⑤史上最高値の89年12月29日の38,957円の五分の一の7,791円を下回る同上7,603円からの
反転となった結果、超長期的な底値を打ったと断定してもよさそうです。
また04年5月17日の10,489円と05年4月21日の10,770円でダブルボトム形成、下支えする態勢と
なっています。10,489円×2=20,978円も重要な上値のメドになります。

⑥18,000円でのもみ合いから反落となったことで、今後は重要なレジスタンスとして機能する態勢。
15,000円割れを回避しようとする態勢ですが、頭打ち感は否めず、谷底に向け更なる下落となる
可能性を含有しています。
当面の下値のメドは06年6月の14,045円ですが、同レベルを下抜けた場合、下落が加速する可能性
は念頭におかねばならないようです。

⑦2006年後半からの“谷底の綱渡り”状態が解消し始めていますが、急激の失速、
先行スパン下抜けとなる可能性を含有しています。
その意味からも2008年前半の動きは重要なポイントになるようです。
戦略的には18,000円台での頭打ち感が顕著で、「戻りは売り」と見るのが順当なようです。

●東工取金の長期的分析
-3,000円を挟んだもみ合い。
 形態徐々に整備も、依然として乖離拡大。
 上昇する先行スパンを意識も、本格機能せず。
 2,300円台のダブルボトムで下値固める。ただ神経質な地合いは不変-

①月足は14ヶ月サイクルが機能しているようです。
00年11月8日の908円を底とする上昇で98年4月以来約4年振りの先行スパン上抜けとなった
流れが継続、2007年前半は総じて06年5月に到達した2,587円を中心とした展開となりました。
しかし9月、10月の長めの陽線2発で勢いがつき、11月には3,000円に到達しています。

②歴代の底値から見た高値のメドは99年9月16日の836円×3=2,508円、
00年11月8日の908円×3=2,724円。
歴代の高値としては、1991年の2,084円、1990年3月の2,124円、1997年8月の2,427円、
1983年2月の4,060円、1982年9月の4,326円、そして“歴代のお化け”1980年1月の6,495円。

③現状は上記1990年3月の2,124円、97年2月の2,427円、908円×3=2,724円をクリアした結果、
値段的な大きなメドは4,000円ということになります。

④03年2月5日に到達した1,489円は、ここ10年で最重要ポイントとなっていた経緯あり、
04年10月に同レベルを上抜けたことで、騰勢が増幅する展開となっています。
従って1,489円×2=2,978円≒3,000円も大きな上値のメドとして浮上します。

⑤下値に関しては、02年3月8日の1,165円と7月29日の1,150円で構成されるダブルボトム、
および02年11月11日の1,223円と03年4月8日の1,225円で構成されるダブルボトム、
04年2月4日の1,349円、6月10日の1,351円で構成されるダブルボトムと、
段階的に下値を固める態勢となっています。

⑥ここ2年の動きでも、2006年6月の2,079円、10月の2,143円、2007年3月の2,378円と
段階的に切り上げています。

⑦一方、(長期的に見た)下値に関しては00年11月8日の908円を中心に、
00年5月31日の924円と01年2月16日の947円でトリプルボトム形成、1,000円以下の動きを
約2年以上繰り返したことで、“10年単位”の下値は固まったと思われます。

⑧総体的には99年9月16日の836円を底とする上昇の流れは継続しています。
07年3月の2,378円と8月の2,389円で構成されるダブルボトムはサポートと機能しており、
今後の大きな下値になる気配となっています。

⑨3,000円の大台をクリアした結果、アク抜け感・到達感があるのは否めません。
先行スパンが本格機能していない状態で、反落リスクが顕著になっています。
歴史的な上昇局面とは言え、単純な買い追随はでき難い地合いです。
形態に絶対要因がない中で、08年も神経質な展開になるようです。


2008年01月04日

謹賀新年

明けましておめでとうございます。

旧年中には全国の多くの方々から頻繁なアクセスを戴き、本当にありがとうございました。
本年も最低週二回の更新を目標に、頑張って書いていこうと考えております。
よろしくご愛顧のほど、お願い申し上げます。

今は実家(富山)におります。
海から100米も離れておらず、二階の窓からは日本海が見えます。
冬の日本海は誠に索漠として、実際の温度以上に寒々としています。

昨年31日から元旦にかけて降った雪が約30㌢。
元旦早々から雪かきなどを致しておりました。

新年は白銀の世界、と言えば聞こえはいいのですが、結局は家に閉じ込められるわけで、
ドピーカンの空の東京が恋しくなっております。

酒の量も相変わらずで、好きなバランタインを確実に(毎日)1本は空けております。
新年になってズッと二日酔い状態が続いており、歩く奈良漬け状態。
これじゃイカン、とブログの更新などを致している次第。

原油の先物が100㌦の大台突破などと、騒いでおります。
今年は北京五輪の年。
中国が絡んで簡単に終わるはずがない。
2008年も激動の年になりそうな気配。

というわけで、東京に帰ったら早速に分析などを開始したいと思っております。
今年もよろしくご愛顧のほどお願い申し上げます。

カテゴリー

アーカイブ

最近のコメント