銀座のヨットマンの話
たまには銀座界隈のお話ということで、今回は「古き銀座の主」のようなお方の話をします。
その方は、名前を言えばすぐにわかる業界老舗の食品会社の会長。
仮に「銀座のヨットマン」、略してヨットマン氏としておきます。
直々にお話をさせて戴くようになってから3年ばかり。
ヨットマン氏は、有名食品会社の会長をされると同時に、
財団法人 日本セーリング連盟の重鎮として有名な方であります。
ところで、日本セーリング連盟とは何か。
日本セーリング連盟、英語で言えば「JAPAN Sailing Federation」、
通称ジェーサフ(=JSAF)は、日本でヨットをこよなく愛する方々の団体であります。
ヨットといえば、これまでの日本では金持ちのするスポーツ、あるいは贅沢なスポーツと
されてきました。
確かに真夏にデッカイ白い帆を揚げ、ビキニの若い女を乗せ、海の上できっと“いいこと”をしてる、
といったイメージは否めません。
自分も最初はそう思ってました。あんなの“(嫌悪すべき)金持ちのスポーツ”だと。
ただ考えてみれば、日本は島国。
海が最大にして最高の“遊び場”には違いありません。
最近の日本はまさに「車の社会」。地方に行けば一家に一台どころか、一人一台の時代。
そしてピカピカの新車を駆ってどこへ行くかといえば、娯楽の殿堂パチンコ屋。
こんな構図であれば、(消去法から言っても)多少は“やましい雰囲気”があろうとも、
海の方がいいであろう、といった発想にはなります。
そして残念なことに、「最近の輸入車、いわゆる外車を買う値段で十分ヨットは買える」という
構図はサッパリ理解されていません。
要は、今やヨットは贅沢でも何でもなく、日本的なアナログな感覚から抜け出していない、
ということになります。
自分は本来から車に興味なく、海から、特に地元の富山湾から北アルプスを眺めたら、
そしてそんな景色を眺めながら、酒を飲んだらさぞ美味しかろうと、
そしてそんな時、側に若いビキニのお嬢様などがおられたら尚更に心地よかろうと、
“至極健康な理由”で富山県セーリング連盟の皆様とお付き合いを始めさせて戴きました。
そうしたセーリング連盟の日本全体の重鎮がヨットマン氏、ってわけです。
そのヨットマン氏は、(湘南の)ヨットを通じて故石原裕次郎との親交があったことでも有名。
まぁ、自然の成り行きですわなぁ。
そして「湘南のヨット+銀座という大海(or深海)」のつながりも、また当然、ってことで。
ヨットマン氏と親しくなったのは、最初に同氏が直々に経営される銀座の和食屋でお会いした際、
富山県出身と言ったら、「おい、ナメリカワって知ってるか?」などと、
飛び上がるような(=笑い話のような)質問をされてから以降であります。
実は滑川には、その昔、親しく付き合った方がいらっしゃったそうで...
故石原裕次郎と張り合って、結局はヨットマン氏がその方をゲットされたそうで...
昭和の大スター・石原裕次郎亡き今、その信憑性はともかく、なにしろ“滑川”がテーマになって、
話がトントン拍子に進んだ、ってわけであります。
その親しくしていらっしゃった方の消息は、鋭意調査の結果、判明は致してはおりますが、
かの方の息子さんと話をしたところ、今はその時期ではないと固辞されておりますので、
残念ながら(今は)詳細は話せません。
銀座コリドー街の入り口にある、そのくだんの和食屋も、
故石原裕次郎と頻繁に行ってた和食屋をテーマに、日本全国の新鮮素材のメニュー限定、
しかも安価で、かつ酒だけは、日本酒でもワインでも、焼酎でも、ウィスキーでも、
(世界)各地から高級なものをセレクトするといった、まさに“ジス・イズ・ギンザ”仕様であります。
ヨットマン氏のおかげで、その店は頻繁にしかも安価で使わせてもらっております。
かくして、幾多の風雪を超えられ、70歳を過ぎられた今でも、
まさに”海辺の少年”のように澄んでキラキラ輝く目をされたヨットマン氏にお会いすると、
自分もこんな風に歳をとりたいなと、つくずく思うのであります。
