2008年06月29日

ウィンドウズ・ビスタの時代

先週、執筆用のPCがクラッシュした。
これまで、頑固なまでに東芝ダイナブック・シリーズを使用してきた。
今回崩壊したのは、トータルで10台目のヤツである。

もはや市販されていない旧式で、大事に大事に使ってきた(つもりである)。
現在のように余計なものが一切ついてない、至ってシンプルなやつである。
いってみれば、PCとはいいつつ、ワードしか使わない、アナログの最たるものだった。
物書きの端くれの自分には、ブラインドタッチで、思いついたらスッと文字にしてくれた。
イラついて、思い切り、それこそ指が痛くなるように叩きこんでも、ビクともしなかった…

だが全く突然、ピタッと、全く動かなくなった。
“もう自分の時代は終わりで~す”と言おうとするように…
スタイルは良くはないけど、長年連れ添ったオンナに、スッと去られたような気がした。
こんなに喪失感を味わおうとは思いもしなかった。

仕様がないからビッグカメラに行って新種のダイナブックを購入した。
最新のビスタ搭載で、デザインなど、見た目は最高である。
しかし、あまりに多機能で、当然ながら戸惑っている。
何でこんなに複雑怪奇な機能が必要なんだ…
今回のブログを書くにも、騙し騙し使用している。
タッチが微妙に違う。イライラする…

今年の4月以降、矢継ぎ早に法事を執り行った。
三番目の弟の一回忌(4月)、親父の27回忌(5月)、二番目の弟の妻君の三回忌(6月)...
何か名実共に、昭和という時代が終わったような気がしている。

そして気がつけば、いつも間にか、携帯電話万能の時代になっている。
自分だって携帯を持っている。
どこにいても、いつでもかけられる。

誰かと待ち合わせしたとする。
遅れそうになったら、携帯にTELする。それでエブリシングOK!である。
待ち人が来るかどうかで、不安で待つ必要はなくなった。
ただ同時に、待ち人を見つけた瞬間の、安堵にも似た大きな喜びもなくなった。
期待も不安も、そして喜びもみんな半減してしまったのである。

親父も、三番目の弟も、二番目の弟の妻君も、自分の周りの人間が皆元気だった昭和と、
現在の平成の違いは一体何だろう?
まことにノルタルジックで、ありきたりの言い方ながら、それは「家族」であり、そして「家族の団欒」
ではなかったのかと思う。
昭和30年代半ば以降の高度成長の波が、昭和という時代の、多少は不便だけど懐かしい雰囲気を
変えていった。

子供たちは個室を欲しがり、各自が携帯やTVなどの専用通信機器を持つようになり、夜の茶の間に
つどう家族像は消えた。
そして人は家で生まれて家で死ぬのではなく、病院で生まれ病院で死ぬようになった。
核家族というシステムが家族から老人をはじき出して死を遠ざけ、ついでに生をも遠ざけた。

「新しければ何でもいい」「便利なら何でもいい」という新時代の波に随いていけない自分がいる。
弟から”時代遅れ”と笑われても、仕方なくPCメールはやっても、携帯メールは頑として拒否している
自分がいる。

今回の(執筆用)PCのクラッシュは、「アナログな自分も多少はデジタル人間になれ」とのサインの
ようにも思える。
(言い訳に近い繰り言だけど)しかし、これ以上の便利さは、果たして必要なのだろうか?


再び注目を集めるタックスヘイブン

まずタックスへイブン(オフショア)とは何か。
タックスヘイブンとは、税金が全く課せられないか、
課せられるとしても著しく低い税率が適用される国や地域を指す。
有名な場所としては、ケイマン諸島や、バーミューダ諸島、マン諸島などが上げられる。

タックスへイブンの起源は古代ギリシャ、およびローマ帝国にまで溯る。
そして現在のようなシステムが確立するきっかけとなったのが
「ユーロダラー(米国外で預金され、貸し出されるドル)」の誕生だった。

そのユーロダラーを使って行なわれる国際金融取引については、その国の通貨管理当局の規制を
受けないことが認められたため、1960年代以降、ユーロダラーでタックスヘイブンを活用する動きが
広がっていった。

21世紀に入って、マネーの国際移動が自由化される一方、税制度は国際間で異なるために、
可能な限り税負担を小さくしようと、世界中の企業や個人のマネーが、競うようにタックスへイブンに
流れ込んでいる。

国際通貨基金(IMF)の推計では、日本の国内総生産(GDP)の規模に匹敵する約5兆㌦が
タックスヘイブンに流れ込んでいるとされる。
個人や企業にとっては、タックスヘイブンは便利な存在だが、各国政府の立場からすれば、
マネーの国外逃避という形で、国家主権を脅かす危険な存在となる。

一方タックスヘイブンは、
犯罪資金・テロ資金の隠匿など、マネーロンダリング(資金洗浄)にも利用される。
最近の事例では日本の闇金融グループの「五菱会」のマネーロンダリングも話題となった。
ただ現実に、政局不在で(不必要に)高い税率を課せられれば、一方で、現実にタックスヘイブンと
いうシステムが確立されている以上、大規模な資金逃避が起こる可能性は否定できない。

日本の場合も、巨額の財政赤字や政府債務残高を抱え、大幅な増税が不可避とされているが、
(1箱千円という笑い話のような)たばこ税のように、無理矢理増税をしようとする
スタンスが明白になれば、タックスへイブンに対する資金流入の流れは止められない。

この20年の流れの中で、1990年代前半、つまりは日本のバブル時代には
「原則自由」の建前の中で、タックスへイブンにおける、口座開設あるいは、資金逃避は比較的
容易ではあった。

ただここにきての世界的な緊縮財政の中で、タックスへイブンでの口座開設、
あるいは資金の移動は簡単ではない。
しかし“外・外”、つまりは日本国外で発生した(=得た)資金をタックスヘイブンに流すことは
比較的容易である。

日本を含めた先進諸国は、国家主権を脅かす資本の自由化と、その申し子であるタックスヘイブン
といかに折り合いをつけていくか。真剣に考える時期であろう。


2008年06月22日

銀座ムラOGの物語

東京・銀座のネオン街。世界に冠たる飲み屋街である。
飲食店関連で推定約3,000店。
そこに働く人間約2万人。
そしてその深海に似た街に毎夜蠢く人間約3万人。

そうした深海には、当然ながら弱肉強食の凄惨な世界が待ち受ける。
飲み仲間になって10年超の某クラブのママが、シミジミこうのたまった。
「銀座のオンナは結局は一人なのよ。そして油断すると下から弾き出されるのよ...」

銀座に働くオンナたちは、銀座のネオン街のことを“ムラ”と呼ぶ。
そしてムラに働くオンナたちには“ムラの営業”と呼ばれる仕事が待ち受ける。
営業とは「安い酒を高く飲ませるため」の“(様々な)仕掛け”である。

「指名」「同伴」の回数が月間ノルマとして課せられ、そのノルマをこなせない場合は
ペナルティを課せられる場合もある。
どんな美人だろうが、スタイル抜群だろうが、安い酒を高く飲ませる世界において、
待っていてはその厳しいノルマはこなせない。
最近ではメールが主体だが、電話攻勢あり、手紙攻勢あり、盆・暮れの付け届けありで、
ノルマ達成に必死となる...

ではそんな営業に疲れ、ムラから弾き出た人間はその後の人生をどう送るのだろうか。
今回は、ある二人の銀座ムラOGの物語である。

仮にS子とR子としておく。
あくまで酔った挙げ句の、本人からの伝聞だから真実のほどは定かではない。
ただS子とR子の共通点は、ムラを離れ、昨年10月に食べ物屋を開店したことにある。

S子の場合、母親を抱え、母親のためにと和食屋を開店する。
S子は初期の乳がんだった。それが子宮にも転移し始めていた。
ムラで長年働いていれば、オトコから“何がしかの要求”をされるのが常識である。
それをさわやかに振り切りつつ、オトコの目をそらさせない。
それがムラで生きるための高等戦術ではある。
ただ”オンナ盛り”に、そうした不自然な行為を続けるうち、病魔に巣食われるパターンが多い。
S子はその典型だった。

そんなS子の和食屋開店。
10年かかって蓄えた資金を洗いざらい注ぎ込んでの背水の陣だった。
ところが、下町の有名神社近くのその店は、表通りからは外れていた。
開店当初はともかく、開店して3ヶ月も経つと、客離れが起きるのも自然だった。

心労や疲労から、再び病魔が襲った。2月中旬には絶対安静を余儀なくされた。
とりあえずは復帰を果たしたものの、調子のよくない日々が続いた。

そして5月某日、S子から「母親急死」のメールが届いた。
絵に描いたようなドラマティックな展開だった。
S子のその店は、6月も下旬になってもシャッターが閉まったままである。

R子の場合、大阪から満を持してのムラへの進出だった。
たまたまオーナーママの入院もあり、長年の経験を買われ、店を取り仕切る格好となった。
そのうち、独立して店を構えたいと思う気持ちが沸々と沸き始める。
小振りながら銀座の店を執り仕切った、という自信からだった。

ムラでの最終日、R子目当てに行列ができた。
満杯どころか、客が店の外にも溢れた。その店ではまず有り得ないことだった。
なるほど、さすがに....と思わせるに十分だった。

R子の選んだのは東京ではなく、土地鑑のある大阪での、イタリアンレストランの開店だった。
新幹線・新大阪駅からタクシーで20分程度にあるその店は、(正直言ってしまえば)
テイストが違う、と思った。
食い倒れの街・大阪に、「東京・西麻布テイスト」はそぐわないと思った。
現在も奮戦中。が、どうやら敗色濃厚である。
大阪がダメなら銀座があるさ、って笑ってはいたけど...

東京・銀座ムラには、今日も煌びやかなオンナたちが闊歩する。
きれいだな、でも彼女たちはあひるだな、と思う。
水面下ではバタバタと、様々な苦悩と葛藤しているあひるの姿に似ているからである。

原油バブルが崩壊する日

原油価格が1バーレル=130㌦超の高値圏で推移している。
日足・週足・月足のチャートが全く機能しないまま、歴史的な上昇相場が継続している。
最近の世界の金融市場の大きな話題は、
「破壊的な上昇相場が終了し、反落に転じるのはいつか」。

年明けに始めて100㌦を突破した原油は、5月5日、
米投資銀のゴールドマン・サックスが「6-24ヶ月以内に150~200㌦」との予測を出したのを機に
上昇ピッチを速めた。
「中国・インドなどの新興国の需要増」
「採掘・精製面の限界」
「中東の地政学リスク」
こうした予測の“後付け”理由はいくらでもある。

そうした混乱の中、世界のヘッジファンドの帝王ジーョジ・ソロス(以下J.ソロス)が最近、
滞在中のロンドンで以下のような発言をしている。
「いまの石油バブルは、そう遠くないうちに崩壊する」
「そして世界中に未曾有の金融危機を巻き起こすだろう」

J.ソロスに拠れば、
1バーレル=130㌦超で動いている最近の原油相場は、実際の需要に基づくものではなく、
投機家が投機目的で吊り上げた結果だとしている。
「その一連の投機家の中にJ.ソロスもいた」には間違いないのだが...

(日本の)経済産業省の2007年度「エネルギー白書」草案に拠れば、
07年後半に原油価格が100㌦に迫った時点で、需給要因は50~60㌦、
投機リスクや地政学リスク分は30~40㌦になると試算している。

今回のJ.ソロスの発言を、現在の諸環境から説明すると以下のようになると思われる。

米国のサブプライムショックが世界中に広がっている現在、
(インフレにもかかわらず景気後退が起こる)スタッグフレーションも世界に拡大し始めている。
こうした環境下、世界的に原油需要も後退し、現状の“石油バブル”も崩壊し始める。
怖いのは、大量に投入されている投機資金が一斉に引いた後の相場の崩壊が強烈であれば
あるほど、世界経済が大恐慌に陥る可能性が高いという点である。

証券化市場のバブルが崩壊し、金融市場が揺らぐ中で、
機関投資家が商品を組み入れる比率は高まっている。
1970年代の二度の石油危機は、カルテルを組んだ供給側が引き起こした。
しかし今回の原油高騰を煽っているのは、拡大し過ぎ、実体経済と釣り合いがとれなくなって
いる投機マネーである。

結局、過去のJ.ソロスの手法を考えても、
今回の発言はJ.ソロス自身が「『(原油の)買い』から、以降は『売り』に転じている」との見方が
妥当なようである。
「Buying Climax=皆が一斉に買いに入って相場を押上げ、ドスンと落ちる分岐点」近し。

最近の金融市場で盛んに言われ始めているXデーは、米独立記念日の7月4日。
「150㌦まで押し上げた相場は急落、一気にバブルが崩壊する」。

相場の世界には「山高ければ、谷深し」という有名な格言がある。
ここ1ヶ月程度は、原油を巡っての思惑が駆け巡る気配。
いずれにしても怖い展開ではある。


2008年06月14日

秋葉原という異質なテーマパーク

東京・秋葉原は「バーチャルな世界を現実のものとして再生した」街である。
第二次大戦後の秋葉原は、電化製品の安売りと共に、世界の同好仲間と交信する
アマチュア無線など、いわゆるマニア専門の街としても有名になっていった。

そしてその名を更に高めたのは、90年代後半。
米国発のIT時代となり、電子メールの交信を始めとして、世界情報の取得などに最新式の
パソコンが必要となり、当時の最新機器は秋葉原に行かないと調達できない状態となった。

ところが、20世紀から21世紀に世紀が変ると、ビッグカメラやさくらやなど、街中には電化製品の
量販店が進出してくる。
こうした量販店の拡大は、電化製品の小売価格を破壊していった。
時代の急変で、都内には従来の電気屋はなくなり、そして電気の街・秋葉原の衰退も目立つように
なっていった。

そして衰退・秋葉原は、神田青果市場跡地の再開発と共に、再生が図られた。
三大要因は
「ゲーム機器」
「コスプレ」
「中古パソコン」
特に「ゲーム機器+コスプレ」のセットだった。

元々、CG(コンピュータ・グラフィック)の中のバーチャルな世界を無理矢理現実の
ものにするのだから、ある種の異常性は致し方ないとは言えた。
渋谷センター街もある意味では異常だが、センター街の若者には、程度問題とは言え、
現実が先行している。
しかしアキバ系と言われる秋葉原の若者には、仮想現実(バーチャルリアリティ)と現実の境界が
曖昧である。
そしてバーチャルな世界を現実の世界と思い込むことで、ある種の無警察状態を醸成している。

昼夜の別なくゲームに熱中する余り、どんよりした目をしたオタッキィな若者を目当てに、
メイドやアニメキャラに扮したコスプレ少女たちの“萌え”を売りにしたサービス産業が、
アキバの目玉商品となった結果、
若い女性がごくごく普通にアダルト・グッズの専門店に入っていく風景、
街中で堂々とストリップを敢行するAV女優が出る環境など、
“何でもあり”の常軌を逸した無法地帯となっている。

かくして秋葉原は見事に隆盛を取戻したが、“街の再生”のために構築された環境は異常だった。
そんな秋葉原で6月8日、通り魔無差別殺傷事件が起きた。
(本ブログ上で)いつかは起きるであろうと予想した事件ではあった。

東京で歩行者天国、通称ホコ天が始まったのは1970年8月。
アキバも1973年から始まっている。
銀座や新宿などの超有名繁華街の大通りからクルマを締め出す。
最初は反発も少なくなかった。
しかし徐々に定着していったのは、「危難を封じた安全な場所」との安心感を与えたからである。

秋葉原で無差別殺傷に及んだ男は、一連の“安全神話”を切り裂いた。
事件が起きた6月8日は、7年前に大阪府池田市の小学校で児童8人が殺害された日である。
その日を敢えて選んだとも見られている。

ネット空間には、犯人が書き込んだと見られる犯行声明が残っていた。
「雨天決行」「秋葉原に着いた」「時間です」など、7時間で約30件。
強固な殺意を胸に、ひたすら凶行に突き進む姿にはカルトな狂信さえ見てとれる。

事件の起きた日から2日後の晴れた日、事件現場に行ってみた。
相変らずアキバ系の若者が闊歩してはいたが、空気が淀んでいる。
気のせいか、何やら血なまぐさい臭いが満ち溢れているように思えた。
「オタクの聖地・アキバのホコ天中止」が決定した。当然の措置であろう。

果たして秋葉原の再生の方法は正しかったのか。
今回の事件は、現在日本各地で練られている“町(or)街おこし”という大きなテーマに、
重要な問題を提起している。


ご興味ある方はどうぞ その(8)

ここにきて円安・ドル高の流れになっています。
そこで、「ご興味ある方はどうぞ」シリーズーの第8弾として、
ドル円の(月足ベースの)長期的テクニカル分析を掲載します。
以下は2008年6月9日付 「びー・だぶりゅー・れぽと」第554号からの抜粋です。
                    
●ドル円の長期的分析
2008年に入っての急激な円高・ドル安の流れは、ここにきて一服状態となっていますが、
2007年中盤から始まったドル安の流れが終了したとは言えず、
「ドル買い安心状態」ではないようです。

-大きな空間をベースにした自然反発。
 乖離拡大で、理論的には反発し易い地合い。
 3月16日の95.77円で当面の下値は確認する態勢。
 105円台でのもみ合いの後騰勢増幅も、下押し気分完全に払拭できず-

① ドル円の月足は12ヵ月サイクルが機能しているようです。
07年6月22日の124.14円を頭に長めの陰線を引いて先行スパンに突入から3ヶ月の
もみ合いを経て、下押しが先行しましたが、3月16日の95.77円で底打ち感が出て、
大きな空間をベースにした自然反発となっています。

② 105円を下抜けたことで、一気に100円を割込み、99年11月30日の101.35円と
04年12月2日の101.83円で構成されるダブルボトムをも下抜けましたが、
一連の下落の勢いが殺がれる態勢。同上95.77円は「Selling Climax」の様相です。

③ 中期的に重要な分水嶺は、
2003年後半から2005年前半までの高値であった2004年5月14日の114.80円と、
安値の4月2日の103.68円の半値の109.24円、
03年8月1日の120.69円と03年5月19日の115.10円の波動倍返しの109.51円。

④ 理論的な下値のメドは、
02年2月1日の135.04円と02年7月17日の115.63円の96.22円。
07年6月22日の124.14円と06年5月17日の波動倍返しの95.10円。
04年5月14日の114.80円と04年12月2日の101.83円の波動倍返しの88.86円。
03年8月1日の120.69円と04年4月2日の103.68円の波動倍返しの86.67円。
05年12月5日の121.40円と05年1月17日の波動倍返しの82.34円。

⑤ 05年12月4日の121.40円、および07年1月29日の122.20円に面合わせから
上抜けたことで、02年6月の125.85円、10月の125.65円、12月の125.55円を
目指す流れになりました。しかし同上レベルは頑固に機能する結果となっています。

⑥ 現状は04年4月2日の103.68円、05年5月6日の104.47円を回復、
105円を上抜けた後、騰勢が増幅しています。
ただ総体的には02年後半から03年以降の反落地合いの再現の様相を呈しています。
従って、下押しが完全に終了したとは言えない局面です。

⑦ 大きな空間が目立ち、形態的には「買い拾い」パターンですが、方向が定まったとは
言えません。
一時言われた「80円」の可能性は薄らいできましたが、安心できる状態ではないようです。
当面の上値のメドは、07年6月22日の124.14円と08年3月16日の95.77円の半値の109.95円。
上記③の109円台中盤が重要な上値のメドとなり、同レベルを回復しない限り「買い安心」とは
言えないようです。

2008年06月08日

山下達郎と桑田圭祐の比較考

サザンオールスターズが、バンドとしての活動が30年になることを期に、年内限りで活動休止に
入ることが発表され、話題を呼んでいる。
よい機会(!?)なので、前々から一度やってみたいと思っていた「山下達郎と桑田圭祐の比較」
を試みたいと思います。

まず同意点
その(1)現在の位置
当代の日本のポップス界をリードする、今や“大御所的存在”である。

その(2)楽曲の聞かれ方
デビュー当時からの作品が、綿々と聞かれ続けている。いつ聞いても新鮮である。

その(3)夫婦関係
「山下達郎(明治)+竹内まりや(慶応)」「桑田圭祐(青学)+原由子(青学)」 の、
相応のインテリジェンスの感じられる夫婦関係を構築している。

その(4)子供を介しての接点
「山下達郎+竹内まりや→長女=青学」「桑田圭祐+原由子→長男=青学」という
関係から、知られざる接点がある。時々食事もするらしい。

その(5)アーティストとしての活動
「山下達郎」「竹内まりや」「桑田圭祐」「原由子」各々の単独の歌手活動がある。

その(6)根幹の考え方
体制に対して批判的である。
通常のTV番組は勿論、MHK紅白歌合戦といった“いかにも体制”といった番組には
出たがらない。

相違点
その(1)アーティストとしての活動
桑田圭祐はバンドを中心の活動をしてきたが、山下達郎はアレンジャー的活動を含め、
単独的な活動が多い。

その(2)男として雰囲気
桑田圭祐に、(好んで)“不埒な中年”になろうとしているフシがある。
機会があれば「ネオン街での“フィッシング”的活動」も平気な雰囲気がある。
浮気がバレる度に、原由子に“言い訳”のための曲をプレゼントしたという、
巷間では有名な“伝説”ある。

一方、山下達郎は自分の風貌を自覚(!?)し、オバカなオンナと遊ぶのは時間の無駄、
そんな時間があったら、自分の好きなCDを聞く、といったマニアックな雰囲気がある。
巷間では「竹内まりや一穴主義」が定説(!?)となっている。

(3)最近の作風
青柳の(あくまで私的な)考え方を述べさせてもらえば、
桑田圭祐には自由な雰囲気がある。
言ってみれば、「新しいオンナとデキた時点で、新たな楽曲の発想が出てくる」と
見るべき要素が多い。
ここで活動休止宣言をしたのは、そうした“一連の活動”に少々疲れたのかもしれない。

山下達郎は相変らず。
竹内まりやとの夫婦生活に満足し切っているがゆえに、”全てがキレイごと”に終結する。
トンガリがなく、新しいモノがない点が、聞く者に絶対的な安心感を与えるが、
新鮮さやキレに欠ける。
特に、不倫をテーマにした楽曲は(経験不足が要因してか?)そぐわない。

このブログを書いてたら、臨時ニュースで「アキバの無差別殺人事件」の報道。
こんなことを書いている場合ではないので、以上、これにて止めます。
止めはしますが、ハッキリしていること(=同意点)は、
何やかやと言いつつ「山下達郎」も「桑田圭祐」も、
青柳が生きている限り永遠に聞き続けるであろう、ということであります。


原油動乱

原油価格が連日乱高下する中、米商品先物取引委員会(CFTC)は5月29日、
原油取引の強化策を発表した。
取引の過程で実態と乖離した価格を作り出して利益を生むような違法行為を摘発する意志を
明確にしている。
またタンクに備蓄している原油を実際よりも少なく発表し、供給不足の印象を出して価格を釣り上げ、
利益を得るケースもあったことから、原油の備蓄業者も調査する模様である。

そして取引所に加え、新たに店頭での取引も規制対象とする。
年金基金が原油などに投資する際に活用するインデックスファンドの売買動向について、
商品を組成し、依託を受けて売買を代行する金融機関に報告を求める。

年明けに初めて100㌦を突破した原油は、
5月5日の米投資銀のゴールドマン・サックスが「6-24ヶ月以内に150~200㌦」との予測を
出したのを機に上昇ピッチを速めた。
「中国・インドなどの新興国の需要増」「採掘・精製面の限界」「中東の地政学リスク」等、
こうした(脅威の)予測の理屈付けの理由はいくらでもある。

しかし経済産業省の2007年度「エネルギー白書」草案に拠れば、
07年後半に原油価格が100㌦に迫った時点で、需給要因は50~60㌦、
投機リスクや地政学リスク分は30~40㌦になると試算している。

金融危機を封印するために米欧当局は大量の資金供給を実施したが、
肝心の住宅や証券化市場には向かわず、商品へと流れ込んだ。
原油の超高値相場は、インフレ圧力や対外不均衡を増幅し、長期金利を上昇させることで、
新種の石油危機をもたらし始めている。

年金基金・大学基金・政府系ファンドなど、長期運用の投資家が積極的に商品指数を運用対象に
組み込んでいる。
運用資産の残高は、03年の130億㌦から08年3月末には2600億㌦と20倍に急増した。

ここ5年間に原油先物で生じた投機需要は8億4800万バレル相当。
これは、この間の中国の原油需要増である9億2000バレルに匹敵する。
そしてこれらの先物投資家が買い持ちにしている在庫分は11億バレルで、
米国が5年間で積み増しした原油戦略備蓄の8倍に達する。

証券化市場のバブルが崩壊し、金融市場が揺らぐ中で、機関投資家が商品を組み入れる比率は
高まっている。
1970年代の二度の石油危機は、カルテルを組んだ供給側が引き起こした。
しかし今回の原油高騰を煽っているのは、拡大し過ぎ、実体経済と釣り合いがとれなくなっている
投機マネーである。

原油130㌦が1年続けば、石油輸出国の経常黒字は1兆㌦を突破する。
原油200㌦ともなれば2兆㌦になる。
かくして未曾有の高騰相場を続ける原油が世界経済を撹乱し始めている。

相場の格言に「相場は大騒ぎになった時点で反転する」というのがある。
大騒ぎとは「皆が買い走る=Buying Climax」という意味だが、果たして今回はどうか。
今回の原油高騰は、21世紀初頭の歴史的事件には違いない。

ご興味ある方はどうぞ その(7)

ここにきて原油の急騰が騒がれています。
そこで、「ご興味ある方はどうぞ」シリーズーの第7弾として、
NYMEX原油の(月足ベースの)長期的テクニカル分析を掲載します。
以下は2008年6月2日付 「びー・だぶりゅー・れぽーと」第553号からの抜粋です。
                    
●NYMEX原油(WTI)の長期的分析
今週はNYMEX原油(WTI)の長期的分析です。ここにきての原油相場は従来の常識を
超えるものとなっており、頭の切替が必要なようです。

-続伸。150㌦を目指す動き。
上昇する先行スパンあるも、本格機能せず。
アク抜け感なく、断続的な騰勢継続。
120㌦超えで、理論上は200㌦が浮上-

① 10ヶ月サイクルが機能しているようです。
2001年後半から始まった歴史的な大相場は、反落局面を交えて断続的に継続、
120㌦を超えたことで150㌦を目指す展開となっています。
現状は07年1月の50.28㌦を底とする高値摸索の局面となっています。

② 理論的な上値のメドを探ってみます。
まず基準となる歴代の底値としては、
98年12月の10.65㌦。
01年11月の17.12㌦。
03年9月の26.72㌦。
04年12月の40.25㌦。
05年11月の55.72㌦。
07年1月の50.28㌦。
一方、基準となる高値としては、
04年10月の55.67㌦。
05年8月の70.85㌦。
06年7月の78.40㌦。

③ まず底値から考えられる上値としては、
10.65㌦×15=159.75㌦。
17.12㌦×9=154.08㌦。
40.25㌦×5=201.25㌦。
55.72㌦×3=167.16㌦。
50.28㌦×3=150.84㌦。

④ 高値・安値の組み合わせから考えられる高値としては、
40.25㌦と78.40㌦の波動倍返しの116.55㌦。
26.72㌦と78.40㌦の波動倍返しの130.08㌦。
17.12㌦と78.40㌦の波動倍返しの139.68㌦。
10.65㌦と78.40㌦の波動倍返しの146.15㌦。

⑤ 一方、重要な下値のメドとしては
03年9月19日の26.72㌦と、04年10月25日の55.67㌦の半値の41.20㌦。
また03年2月27日の39.99㌦も大きな下値のメドになります。
2005年5月の47.60㌦と2007年1月の50.28㌦でダブルボトム形成、
長期的な下値を固める態勢ですが、結局は2003年の踊り場を形成した40㌦が
重要なポイントになっているようです。

⑥ 現状の急騰相場は40㌦×2=80㌦をクリア以降騰勢が増幅する結果となっています。
従って、40㌦×3=120㌦を上抜けた結果、40㌦×5=200㌦の可能性が浮上してきます。
巷間の200㌦説は上記40㌦の奇数倍が根拠になっているようです。

⑦ 2008年に入っての急上昇は、形態を全く無視しつつ「急騰相場の最終着地点を摸索」
しているようにも取れますが、
2001年から始まった「押し目を形成しつつ上昇する」歴史的な上昇相場はしぶとく、
なかなか収まる様子を見せません。

⑧ ここ3年の動きは理論を無視するもので、歴史的な展開と位置付けるしかありません。
適宜フェイントに近い押しを交える展開で、通常の常識が通じない、難しい相場付き
です。買うに買えない、売るに売れない状況が続きます。

カテゴリー

アーカイブ

最近のコメント