2008年07月27日

「フェミ凛」考

外見は「フェミニン」な女性をらしさをまといつつ、
内側に「凛(りん)」とした芯の強さを持ち合わせる「フェミ凛」女性が脚光を浴び始めている。

「フェミ凛」をごく単純に解説するとすれば、「男性にこびない美しさ」あたり。
元々は女性ファッション誌が2008年のトレンドとして提言したのがきっかけである。

パンツスーツで仕事をバリバリこなし、夜は居酒屋でビールジョッキ片手に部下の悩みを聞く、
頼れる姉御の「男前オンナ」。それがこれまでの強い女性像だった。
しかし元祖「強いオンナ」たちは、男女雇用機会均等法を背景に、「強さ」だけを追求し、かつ強調
した結果、オトコたちの妬みを買うことにもなり、「負け犬」「アラフォー」と呼ばれようになっている。

一方、 「男前オンナ」たちとは6~7歳の年齢差のある「フェミ凛」女性たちは、
「ファッションもライフスタイルもあくまでしなやか」なのが原則。
仕事をきっちりこなしつつ、夜はおしゃれなカフェやバーで、「おひとり様」を楽しむことができる。
要は“大人の時間の過ごし方”も知っているというわけである。

あぁそういえば、という女性が、自分の周辺にもいる。
彼女はプロのカメラマン、正確にはカメラウーマンである。
関西の有名大学を出て、一旦は関西のプロダクションに在籍するも結局は飽き足らず、
大都会・東京で格闘中である。

第一印象は、オッ頭が良さそうだな、と思うと同時に、何でそんなに尖がってんだ、って感じ。
繊細にして戦闘的。言ってみれば闘鶏の風情。
知らない分野に関しては素直に耳を傾けるが、一旦自分の領域に抵触し始めると、何でそこまでと、
うるさいくらいに突っつきまわす。
簡単に納得しない。

だがそんな彼女も、専門の写真に関し、都内の有名大学の公開講座の選任講師をするやら、
写真の仕事に必要なことから身につけた着付が認められ、着付け教室の講師をするやら、
その才能は多岐に亘り、かつ周囲にも認められている。

何度か食事をするうち、その内面に秘めたオンナの部分も見せつけられることに。
「今日着てんの、青柳さんと会うために新調したのよ」などと、さり気なく”殺し文句”を放つ。
ホントかよ、ッタク…
酒も強いし、ウィスキー一本槍の自分には解らない、ワインの知識も豊富。
料理に関する蘊蓄も、カメラマン目線で的確。

そんな彼女と知り合いになってから、単なる冗談から具体化していった自著のサイン会計画。
野良犬の自分にとって、サイン会などといった晴れ舞台など、一生に一度あるかないか...
サイン会用のポスターに写真を添付する必要が生じ、運命的なものを感じ、ごくごく自然に
彼女に依頼することに…。

撮影日当日、多少とはいえ緊張していた。
「緊張しないで、リラックスして」「もう少し横を向いて」「ニッと笑ってみて」などと、
ど素人には無理な注文のオンパレード。
硬くなるに決まってるだろ、慣れてないんだから、って...

2時間を予定していた撮影時間を、「もう勘弁してよ」と音をあげ、1時間半で終了。
しかし出来上がった“笑顔の”写真は、自分の母親を始めとして、周囲を納得させるに十分な
出来栄えだった…。

彼女は今、「お伊勢参りの人間像」を追っかけるべく、暇ができれば、また無理矢理暇をつくっては、
35度を超える猛暑の名古屋方面への回遊に出掛けている。
暑さに弱い自分にとって、炎天下の撮影はタイヘンだと思うが…
何でそこまで、ほんとに大丈夫かよ、などと言うと、「回遊は私の命」と切り返してくる。

大きな時代の流れの中で、したたかに、そしてしなやかに、昨今の女性はホントに強く、
そして見事なまでに変わったな、と思うのであります。





ご興味ある方はどうぞ その(11)

「ご興味ある方はどうぞ」シリーズーの第11弾として、
ユーロ・ドルの(月足ベースの)長期的テクニカル分析を掲載します。
以下は2008年7月21日付 「びー・だぶりゅー・れぽと」第560号からの抜粋です。                          
●ユーロ・ドルの長期的分析
今週はユーロドルの長期的分析です。
ここ3年、対ドルでユーロの快進撃が目立っています。
適宜押し目を入れながら、当面の大目標の1.6000㌦に到達しています。
ただ快進撃にありがちな形態の追随がなく、それが微妙な地合いを醸成しています。
その意味でも8月の10ヵ月サイクル転換は注意を要するようです。

-05年11月の1.1638㌦を底としたV字型の上昇継続。
適宜押し目を入れながらの上昇態勢で、1.6000㌦に到達。
 乖離拡大で反落リスクも1.4000㌦が固い。
 8月に控えた10ヶ月サイクル転換に要注意-

①ユーロ・ドルは10ヶ月サイクルが機能しているようです。
97年1月に発足したユーロは11年を経過、本数にして12ヶ月×11年+7=139本で、
形態的にはようやくにして固まってきました。通貨としての性格も固まりつつあり、
旧独マルクの性格を汲む荒っぽさが消え始めています。

②98年10月の1.2288㌦を頭にした反落の流れは、約40ヶ月の反落期間を経て、
00年10月の0.8225㌦で底打ち態勢となっています。
その後は01年7月の0.8344㌦、02年2月の0.8560㌦で(変形的な)トリプルボトムを形成、
以降は5年にわたる急激な反発局面に入っていきます。
04年4月の1.1759㌦を底とした上昇は、サイクル転換月の04年12月に1.3664㌦に到達します。
しかし05年に入って大きく拡大した乖離を修正すべく、急反落しています。

③現状は05年11月の1.1638㌦で底打ち、その後は多少の反落局面を交え、先行スパンの上昇に
追随して上昇に転じています。
04年12月の1.3664㌦に面合わせとなる1.3679㌦を上抜け以降騰勢増幅、08年4月に1.6000㌦に
到達しています。

④ただ快進撃に形態の追随なく、理論的には反落し易い地合いとなっています。
前回の1.3664㌦到達後には約1年の下落トレンドに入っており、その意味ではここ1年、
反落らしい反落がない点がやや微妙です。

⑤総体的には上記②の00年10月の0.8225㌦を中心とするトリプルボトムで歴史的な大底を打った
と思われますが、0.8225×2=1.6450㌦が視野に入ったことで、戸惑いがあるのは否めません。

⑥理論的な上値のメドは、
04年4月の安値1.1759㌦と04年12月の高値の1.3664㌦の波動倍返しの1.5569㌦。
05年11月の安値の1.1638㌦と07年7月の高値の1.3850㌦の波動倍返しの1.6062㌦。
03年9月の安値の1.0760㌦と04年12月の高値の1.3664㌦の波動倍返1.6568㌦。

⑦多少は固まってきたとは言え、他の通貨と比較すればまだまだ歴史が浅く、性格は完全に
固まったとは言えません。
農耕民族の性格を如実に出す円が絡むことで、大きくブレる局面は少なくなってはいます。
ただ8月に10ヶ月サイクル転換を控え、1.6000台到達がどのように影響してくるか。
注意が必要なようです。


2008年07月21日

「世界の基準」に挑む気概

どこに飲みに行くときも、いつもラフな格好で、どんな仕事をしているか等を説明するも面倒なので、
“仕事は?”聞かれれば、“単なるプータロー”と言うことにしている。
まずサラリーマンには見えないし、一体何の仕事をしている人なんだろう、
というのが自分に対する第一印象であるらしい。

最近の銀座ムラでの話。
「青柳さんはその道の専門家らしいけど、“とうきょうがいためいちば”は、どこにあるの?」
と真顔で聞かれた。
そこそこの年齢の、ウツクシキ女性からそのような聞き方をされたので、大爆笑した。
こいつ、顔・スタイルがソコソコでも、ほんとはアホか、と思った。
でもよくよく考えてみると、大筋では間違いとは言えないのである。

東京外国為替市場が正式に発足するのは1973年。
外国為替市場、略して外為市場は、実体がない。
電話線の中の全くバーチャルな世界である。

確かに「しじょう」も「いちば」も“何か”を、「売った」「買った」をする場所である。
築地の「うおいちば」では魚が売買され、大田の「せいかいちば」では野菜・果物が売買される。
そして東京外為市場では、通貨を「売った」り、「買った」りする。
その意味では“いちば”には違いがない。
だから「とうきょうがいためいちば」という呼び方も、一概に間違いではないことになる。

そうした「いちば」に発足当時から関わってきた。
以来35年。円という通貨は、とりあえずは世界的に認知されるに至っている。

発足当時は、電話線から流れる為替ブローカー(銀行間の売買を仲介する業者)からの電話だけが
唯一の情報手段だった。
市場が荒れると、担当者の力関係から、電話がつながらないことも多々あった。
何も見えない、何も手出しもできない“ダルマ”状態になり、歯ぎしりした。
クソツ、今にみてろ、と思った。

単なる銀行員で安住しようと思えば、また当時は極東の片隅の島国のマイナーな通貨・円を
国際的なものにしてやろうなどといった、“恐れ多い”ことを考えなければ、それはそれで
済んだはずだった。

だが、若かりし自分は、
「銀行員という(当時としては)高額の給料が保障された、約束された場所に安住する」ことに
いらだちを感じ、「世界の基準」に挑戦しようと試みたのである。
世界の市場で勝負したい、と思ったのである。
それは発足当時の東京外為市場では“無知な小僧のたわごと”だったに違いない。

“銀行員たること”を根幹に置き、リスクを避けようとする上司とは頻繁に諍いをした。
もうこの人じゃ先がない、などと、クソ生意気なことも考えたりした。
相手(上司)は“こいつは使えない”と思っただろうが…

前置きが長くなったが、米国の球界で13年にわたって闘い続けた野茂が引退を発表した。
「夢に一番近いところまで来た。何でも挑戦する。ゼロからやっていきたい」。
渡米してドジャースへの入団が決まった時、野茂はそう語っている。

以後の活躍振りは今更書くまでもないが、野球ファンならずとも野茂を認知させたのは、
その豪腕ばかりではなく、初心を忘れず、夢への挑戦をあきらめない姿だった。
野茂がいなければ、イチローも、ゴジラ・松井も、メジャーへの道を踏み出せなかったかもしれない。
日本の野球は米国のベースボールに通用しないとの冷ややかな見方もあった。
球界ならずとも、これほど一途なパイオニアが現在の社会にどれだけいるだろうか。

自分たち、団塊の世代は退職世代となっている。
そして残念なことに、もう自分の居場所がなくなっているのにもかかわらず、
既存の職場にしがみつこうとする者が大半である。
クソ暑かろうが何だろうが、常にスーツを着、ネクタイを締め、企業の名前や肩書で自分を
表現しようとする。
自分のように“野良犬”という表現を極端に嫌う。
だから、会って話をすると、お互いにガッカリし、疲れてしまう。

決して多くはない残された時間を、どのように有効に、有意義に、楽しく使っていくか。
現状の飼い犬の世界から離れ、「世界の基準」に挑む気概を持って野良犬化し、
そして世の中を客観的見て初めて、自分がどの立場にいるか、何をしていかねばならないかが
見えてくるような気がするが…


ご興味ある方はどうぞ その(10)

ドル安が目立つ中で、余り知られてはいませんが、ジリジリと円安・ユーロ高が進んでいます。
そこで「ご興味ある方はどうぞ」シリーズーの第10弾として、
ユーロ円の(月足ベースの)長期的テクニカル分析を掲載します。
以下は2008年7月14日付 「びー・だぶりゅー・れぽと」第559号からの抜粋です。

●ユーロ円の長期的分析
今週はユーロ円の長期的分析を取り上げてみました。
07年の乱高下から08年中盤以降は安定的な動きとなり、上昇する先行スパンに沿って、170円超の
当面の高値を見定める動きになっています。

-07年7月の168.93円上抜け、170円を意識する展開。
 00年10月2日の88.87円からの長期上昇態勢は継続。
 14ヶ月×6=84ヶ月の上昇波動終了後の踊り場から再度の上昇態勢。
 直近のトリプルボトムで下値固い。「買い拾い」態勢-
①ユーロ円の月足は10ヶ月サイクルが機能しているようです。
98年10月に164.07円という最高値をつけたユーロは、以降26ヶ月にわたる低迷期間に入ります。
これまでの最安値は00年10月2日の88.87円で、最高値の約半分の値段になっています。

②00年10月2日の88.87円を底とする長期上昇波動は07年7月13日に168.93円に到達後反落して
います。
大枠で振り返ってみれば、160円→80円→120円→160円という流れになっています。
160円到達後の反落はまずは自然の流れと思われます。

③ここ10年の動きで重要なポイントは、
2004年後半から2005年中盤にかけての先行スパン谷間での局面。
基本的には極端な下げとはならなかったものの、常に反落リスクを孕んだ展開だったと言えます。
同上期間での下押しは05年4月の130.57円で底打ち態勢となっています。
同レベルは今後の大きなサポートとなる態勢です。

④現状は踊り場から次なる上値のメドを探る局面となっています。
今後の大枠での上値目標は88.87円×2=177.74円。
現状の快進撃の大きな要因になっているのは、
2003年5月の140.91円と2004年12月の141.58円で構成される長期ダブルトップを上抜けた点。
その意味からも140円と160円の波動倍返しの180円も大枠としての上値目標となるようです。

⑤現在のユーロ円相場において140円突破が重要な意味を持つとすれば、
今後の理論的な高値も同上2003年5月の140.91円を中心に考えてよさそうです。
00年10月の88.87円と140.91円の波動倍返しが192.95円。
01年6月の99.78円と140.91円の波動倍返しが182.04円。
02年3月の111.21円と140.91円の波動倍返しが170.61円。

⑥03年11月の124.08円を中心に、
03年3月の125.51円と04年4月の125.73円でトリプルボトムが形成されており、125円の固さは不動。
07年8月の149.23円、07年3月の150.73円、08年1月の152.03円でトリプルボトムが形成された結果、「150~170円」のレンジでの動きとなっていますが、上離れを意識し始めています。

⑦07年中盤からは旧独マルクの流れを汲む欧州通貨独特のやや荒っぽい動きとなりましたが、
“円という農耕民族の通貨”を交えることで、動きは徐々に緩和されてきているようです。
上昇する先行スパンの形態は買い材料。
「買い拾い」パターンと捉えてよさそうです。






2008年07月13日

taspo(タスポ)って何様??

7月1日、たばこ自動販売機の成人識別ICカード「taspo(タスポ)」は、首都圏や沖縄など、
9都道府県で導入され運用が全国に拡大した。

自分は当初からタスポを作るつもりがなかった。
写真をつけろ、面倒な書類を書け、何月何日まで送れ等など…イチイチ煩い!
値上げされても文句のひとつも言えず、たばこを吸うこと自体が時代遅れのように言われても、
日本のため(!?)にとたばこを吸い続ける我々好煙家が、そんな面倒なことなんかするかよ、
などと考えていた。
コンビニか、駅の売店で買えばエブリシングOK!、じゃないか…

かくして発行枚数は全国2600万人の愛煙家の24%にあたる641万枚。
タスポを運営しているのは、
財務省認可の社団法人日本たばこ協会、全国たばこ販売協同組合連合会、日本自動販売機工業会。
そしてカードの製造と発行、認証機械の製造、コンピュータ・システムなどの初期費用に約900億円が
投じられ、さらにシステムのの維持に毎年約100億円かかるとされている。
要は、タスポは官民が入り混じった総額1000億円の巨大ビジネスなのである。

そして驚くことにこの費用が、たばこメーカーの自己負担ではなく、喫煙者から既に先取りされている
ことはあまり知られていない。
06年7月、たばこ税が1本1円引き上げられた。
本来なら1箱20円の値上げのはずだが、一部の人気銘柄は1箱30円上がった。
JT側も、「タスポ導入を経費を含めた値上げだった」ことを認めている。
ここまでタスポは無料だと宣伝されてきたが、カードを作っていない人も、たばこを買うたびに費用を
負担させられていたのである。

またタスポカードを作れば、たばこ団体に重要な個人情報を握られるという重大な問題もある。
タスポの自販機にはNTTドコモの携帯端末(FOMA)が組み込まれており、たとえば、
何月何日何時に自販機を使ったという個人の移動情報まで瞬時にデータベース化されることになる。

自治体が運営する住民基本台帳ネットワーク化の際には、個人情報保護対策がキッチリ議論された
経緯がある。
しかし民間団体が運営するタスポは、そうしたシステムは説明されておらず、情報保護の観点からは
完全におざなりにされている。

そして、タスポ導入による自販機離れでコンビニ業界はたばこの売上を伸ばした結果、
財務省にはたばこを扱っていないコンビニ各店からは販売許可の申請が相次ぐことになった。
ところが全国各地で「新規許可ストップ」状態にあるという。

財務省が「タスポ普及」のために、コンビニでのたばこ販売が増えるのを規制しているとの“疑惑”が
言われ始めている。
では財務省が「タスポ普及」促進のための理由は一体何なのか。

タスポカードには「ピデル」というプリペイド機能が組み込まれており、クレジットカード化も可能。
それをたばこ団体は、喫煙者の“資金”で短期間641万枚も普及させたことになる。
仮に2600万人の喫煙者全員がタスポを持てば、日本一の決済カードに化けることになる。
そこには大きな天下りの余地が生まれるのである。
相変わらずの官僚大国・日本の風景ではある。

もうゴチャゴチャ言わないで、どうせならお願いですから1箱1000円にしてください。
そうなったら、キッパリ止めてみせます。
たばこ止めたら海外旅行にも行き易くなるし、第一健康にいい…
(ごくたまに、ソッと隠れて)1本50円でバラ売りしてもらえばいいことだし… 


原油暴騰とインフレ&株安の拡大

150㌦に迫る原油高で、世界各国はインフレ対応に我慢比べの様相見せている。
イタリア政府の構想が象徴的。石油会社に増税し、国民に食料・電気代割引券を配る。
称して、中世英国の義賊にちなんだ「ロビンフッド税」。

独では7月から年金を増額することを決定。
また通勤時のガソリン代を軽減する通勤費控除の拡大案が浮上。
仏ではサルコジ大統領がガソリン税軽減を提唱。
独仏など大陸欧州が、国民の痛みを緩和する「鎮痛剤」でインフレの嵐が通り過ぎるのを待つのは、
1970年代の石油危機後の主要国の食料・燃料高が一時的だった経験による。

こうした一連のインフレに戸惑う大陸欧州のスタンスは、不良債権処理を先送りした90年代の日本に
似てはいる。
地価回復期待し、時間と税金を空費した日本は構造改革が遅れ、グローバル化も後手に回った。

しかし今回のインフレは、根幹のスキムが全く異なる。
今回の原油暴騰とそれに伴うインフレは、株価低迷で行き場を失った世界の投機資金が、
遅れてはならじと、我も我もと原油相場に参入していることに起因する。

現在の投機の世界は、30歳代の優秀なマニア集団が考案したコンピュータによって主導されている。
現在の一連の状況を考えれば、コンピュータが(当然のように)“原油相場参入にゴーサイン”を出す。
要はコンピュータ主導の投機資金が、“猫も杓子も原油”という狂乱状態を創生している。
ただ現在のコンピュータ主導の投機の世界は、全体の資金量や、市場の規模に応じた対応をしている
とは考えにくい。
要するに、根幹の考え方自体がCG(コンピュータ・グラフィックス)の世界なのである。

従って、一旦下げ始めると、コンピュータがとんでもない暴落状態を引き起こす。
コンピュータという単なる機械には“(人間と同様の)中庸の心”がなく、“市場の限界の概念”が
ないからである。
だから行く時は情け容赦なく、ドン詰まりまで、トコトンまで行く。
だから現在の投機の世界、言い換えれば、現在の原油高騰のスキムが怖いのである。
世界経済をクラッシュさせる可能性を含有しているのである。

一方、世界の株価の値動きは資源国と非資源国で明暗が分かれている。
全世界の動向を示す「MSCI世界株価指数(48カ国・地域ベース、現地通貨建て)」は、
昨年比14%の下落となった。
こうした中で上昇したのは南アフリカ、カナダ、ロシア、ブラジルの4市場で、いずれも資源国である。

一方、売られたのは原燃料を輸入し、工業製品を輸出してきたアジアなどの新興国である。
輸出先の米国経済に急ブレーキがかかる一方で、資源高・食料高がインフレにつながり、
企業業績や個人消費に停滞色が強まった。

昨年は過去最高値を付けるなど相場が過熱、日本の個人投資家間でもブームとなった
中国株は、例えば上海総合指数が48%の下落。6月だけで20%下落した。
中国の個人投資家の投機的売買が中心だったため、熱が冷めた途端、“化けの皮”が剥げた。

現在起きているのは膨張した投機資金が醸成した、(人工的な)一次産品のインフレである。
マニアの構築した相場の世界に、抜本的な解決策が見当たらない各国政府は、
背負わされた重荷の押し付け合いをせざるを得なくなっている。

先週末のNYダウは、住宅金融を手掛ける米政府支援機関(GSE)の財務体質を不安視する見方が
広がり、11,000㌦割れ寸前まで下落している。
米国がクシャミをすると、重症の風邪の症状を起こす日本の株価も、今週は12,000円台での、
下落の着地点を探る展開になる気配である。

頼りにならなくなった米国、北京五輪後は暴走するであろう中国、
弱みを見せれば容赦なく叩き込む、膨張した投機資金等々…
世界経済は一体どこに向かおうとしているのだろうか。





2008年07月06日

マイルズ・アウェイ

今回はタイトルからは全く関係のないことから書いてみます。

健康的な生活とは一体何か。
一般的には早寝・早起きということになる。
ただ自分の場合、飲みに出掛けない場合、極端に早く寝てしまう。
「青柳は酒に強い」ということが”定説”になってはいるが、それはモノを食べない時の話。

モノを食ってしまえば、誠に簡単に、速攻で眠くなる。
簡単に言えば、「缶チュウハイ2本+食事」のセットで、午後8時頃からは完全に爆睡状態。
で、(怖いことに)目覚めるのが午前1時ってな具合。

要は1時間半×3=4時間半あれば、とりあえず睡眠時間が足りるって計算。
しごく健康体には違いない。
が、通常の方々が起きている時間に爆睡し、皆さんがそろそろ寝ようかという時間に起き出すという、
馬鹿げた状態を作り出すことになる。
夜中に洗濯をしてみたり、掃除をしてみたり、物を書いてるうちに朝…
これは通常の方々からは、まことに“はた迷惑”な話ではあります。

NY市場の動向をチェックし始めるのが午前3時半ぐらいだから、ウィークデーはそれでよしとして、
週末にそれをやってしまうと、完全に時間を持て余すということになる。
結論的には、多少は飲みに出て、一般の方々との生活時間を調整した方が世の中のため(!?)
ということにはなります。言い訳かもしれませんが...
こんな時間帯の生活をしている自分は、通常の結婚生活など無理だな、などと考えております。
そして、そんな(勝手に)長い夜には、好きな曲をBGMとして流しておくことに致しております。

前置きが長くなりましたが、タイトルはマドンナの最新曲。
キムタク主演のフジ・月9ドラマ「Change」のエンディング・テーマ。
最初聞いた時からピタッとはまって、これ歌ってるのは誰だ、ってなった。

目をこらして確認してみると、何と、マドンナでありました。
マドンナって、エロで売って、数多くのオトコと浮名を流し…
最近ではNYヤンキースの4番A.・ロッド(アレックス・ロドリゲス)とダブル不倫の噂のある由。
その程度しか知りません。

ただ歌い手が誰であろうと、その歌い手が何をしていようとも、“イイものはイイ”。
リピートで流し続けてるから、通算で300回以上は聞いている計算にはなるが、一向に飽きない。

英文の歌詞は、翻訳の仕方によってはどうでも解釈できるから、断定的には言えないが、
(自分としては)“遠距離恋愛”がテーマになっている、と思う。
この曲を聴いていると、東京・富山間がSLで10時間以上かかっていた、はるか昔の学生時代を
思い出させるのであります。

自分の学生時代の身近の通信機器といえば、10円玉使用の公衆電話。
夜の公衆電話に大量の10円玉を持って入り、「機械の上に円柱状」に積み上げ、
それから深呼吸して(プッシュホンではなく)、ダイヤルを回す。
一旦回したダイヤルが元に戻るまで数秒間かかり、長距離電話ともなるとダイヤル回数も多く、
すべての番号を回し終わるまでには時間がかかった。

ダイヤルを回しながら、ためらう気持ちと期待が同時に高まっていった。
呼び出し音が何度か鳴り、電話がつながり、10円玉がガチャンと落ちる。
やがて受話器から「はい」という相手の声が聞こえる…

遠距離恋愛という字面を見たら、一見ロマンティックに見えるかもしれないが、
その実、エネルギーを強烈に乱用する、どうにもならない現象(!?)ではありました。
今じゃ、あんなに疲れることは二度とやりやくない、なんて思ってる次第。
ただ貴重な思い出には違いありません。

今回のマドンナの曲、今は亡き美空ひばりの演歌の世界のテイストと思う。
一度聞いてみてください。たぶん“ハマリ”ますから…



ご興味ある方はどうぞ その(9)

ここにきて株安の流れが顕著になっています。
そこで、「ご興味ある方はどうぞ」シリーズーの第9弾として、
NYダウ(ダウ工業30種平均)の(月足ベースの)長期的テクニカル分析を掲載します。
以下は2008年6月30日付 「びー・だぶりゅー・れぽと」第557号からの抜粋です。

●NYダウ株価の長期的分析
 今週はNYダウ(ダウ工業30種平均)の長期的分析です。
今週に入って急激な下押し態勢となっています。
本欄では38ヶ月の長期上昇波動が終了した時点で急激な下押しの可能性を想定してきましたが、
いよいよといった展開になっています。
怖いのは株式低迷と原油を中心にした商品が逆相関になっている点。混迷が深まりそうです。

-12,500㌦を挟んだもみ合いから急落。
 上昇する先行スパンの機能を試す動き。
 長期上昇波動終了後の踊り場から、当面の下値を見定める動き
 11,000㌦割れリスク。06年のダブルボトムを意識する展開-
①12ヶ月サイクルが機能しているようです。
02年10月10日の7,197㌦と03年3月12日の7,416㌦で構成されるダブルボトムをベースにした
長期上昇態勢は07年10月11日の14,198㌦で頭打ち、下押しが先行しましたが、
1月22日の11,634㌦と3月10日の11,731㌦でダブルボトム形成、反発気味の態勢になってきました。

②01年1月011年1月の高値から03年3月の安値までが38ヶ月。
03年3月の安値から11,500㌦に到達する2006年5月までが38ヶ月。
そして6月からは反落に転じていますが、反発しています。
新しい上昇波動が始ったかに思われましたが、14,000㌦到達以降は上げ渋り、騰勢が急激に衰える
展開となっています。

③下値に関しては、99年から00年にかけての「黄金のトリプルトップ」に到達する前の高値である、
98年7月20日の9,367㌦が長期的には大きな下値のメドとなっています。
2004年の下落局面では、5月12日の9,852㌦と10月25日の9,708㌦でダブルボトム形成、
下げ止まる格好となっています。

④1990年代の「IT熱狂時代の遺産」となる00年1月14日の11,750㌦上抜けは歴史的な出来事と
言うしかありません。
90年10月11日の2,344㌦から10年、2,344㌦×5倍=11,720㌦を上抜けた同11,750㌦を中心に、
99年8月24日の11,365㌦、4月12日の11,425㌦で構成されるトリプルトップを上抜けたことで
当面の上値摸索の展開となりました。

⑤理論的な上値のメドは、
01年9月の8,062㌦と02年3月の10,673㌦の波動倍返しの13,284㌦。
02年10月の7,197㌦と02年3月の10,673㌦の波動倍返しの14,149㌦。
ただ同上7,197㌦×2=14,394㌦がここ10年の大きな上値のポイントとなるようです。
10月11日の14,198㌦の頭打ち態勢も、まずは理詰めな展開と言えます。

⑥現先行スパンの機能を試す動きになってきました。
上記②で検証したように、38ヶ月という超長期的な上昇波動と下落波動の符合あり、
ここにきての急落は理詰めな動きとも言えます。
超長期期の上昇波動が終了した場合、過去の流れからは急激な下落を見せる展開と
なっています。
当面の下値のメドは06年6月14日の10,698㌦と同7月18日の10,683㌦で構成されるダブルボトム。
急激に停滞地合いとなってきました。先週の陰線は影響を残しそうです。




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