過ぎ行く2008年夏を惜しんで

自分のカラオケの十八番(オハコ)に、舟木一夫の「高原のお嬢さん」って曲がある。
知ってる人は知ってるが、知らない人は全く知らない。
当たり前と言えば当たり前だが、舟木一夫は、橋幸夫、西郷輝彦と共に(元祖)御三家と言われ、
昭和30年代に一時代を風靡した歌手。
だが、今や平成の時代においてナツメロ歌手には違いない。
「そんなナツメロ歌手の楽曲はほぼ全部、正確に歌えます」と言っても自慢にはならない。

だが、その「高原のお嬢さん」の歌詞が昨今の気候にピタリとはまる。
「あの人に逢いたい、たまらなく逢いたい…」
「東京の空の下、あの人は住んでいる…」
「せめて一度逢って聞きたい、あの日の恋は嘘かと…」
「…東京の秋は寂しい」
ご存じない楽曲の歌詞を紹介しても詮無いが、最近の東京は一気に秋の風情である。

自分にとって、2008年の夏は同窓会、同期会の夏だった。
まずは県立富山中部高校の同期会。

今年は5月に、地元の紀伊国屋・富山店でサイン会を開催した。
高校同期の多くの方々にも随分とお世話になった。
だによって、「チューブの同窓会や同期会はどうにも苦手で」ってな、いつもの調子の
逃げ口上は通じるはずもなく、半強制的に出席することになった。

自分たちのチューブの同期は、自分でいうのも何だが、とっても優秀。
地元の銀行の頭取や地元の電力会社の社長が同期ときている。
従って、同期会も彼らの一番都合の良い日が開催日として決定される。

天下御免、一本独鈷の野良犬には、まずはその“力関係”が嫌だったが、
ああたら、こうたら、有無を言わせない状況。
銀行の頭取の司会で始まり、最初の挨拶が電力会社の社長、そして乾杯の音頭が県会議員。
まぁ言ってみれば世の中の常、致し方ありませんなぁ。

それから始まったのが、組別で、各自の自己紹介兼現況報告。
誠に恥ずかしい話だが、自分が一体何組だったかも忘れてしまっているという体たらく。
皆それぞれ、オジさんやらオバさん、孫がいれば当然にしておジィさん、おバァさんだが、
誰が誰だかわからない。
紅顔の美少年・美少女も、時間の流れには逆らえないのであります。
乾杯の済んだ後、酒が入った後では、各自の自己紹介・現況報告など、聞いてるんだか、
聞いてないんだか…

そしてお決まりの記念撮影。
最前列は、くだんの頭取、電力会社の社長を中心に、(昔は美少女だった)女性群。
「私ごときの野良犬は、後段の隅っこ」といった定番の位置付け。
当然にして、当然のようなシュツエーションではありました。

次なるは小学校の同期会。
自分の生まれた土地には中学校は二校しかなく、小学校も大きく分けて二校。
ところが、一方の小学校OB&OGはイベント開催には熱心、かたや自分の出た小学校はサッパリ
という、言うところの“格差社会”。
今回の同期会は、その“イベント熱心側”の同期会。
小学校の同期会と言いつつ、中学校の同期会ではないので、関係ないと言えば関係がない。

しかし、“中学校の生徒会長は、特別参加すべし”との一部参加者の要請で、
やむなく参加することに。
午後2時からの本ちゃんの同期会終了後の二次会からの参加とあって、
会場となっている同期が経営するスナックに到着した頃には案の定、皆出来上がってる。
これは追いつくしかないと、濃い目のウィスキーカブ飲み。
後は、自分が何を言われてんだか、自分も何言ってんだか分っからない、いつもの
“朧(おぼろ)の世界”。

かくして、いつものように、いつものごとく、時間が過ぎて行きました。
ただ考えてみるに、皆が元気で今度はいつ会えるのだろうか、などと考えると、
フト寂しくなるのでありました。

高原のお嬢さんの歌詞にあるように「東京の秋は寂しい」のであります。