2009年04月26日

草彅剛シンドローム(症候群)

金曜日(24日)、講演会の講師として京都に出向いておりました。
著名な上場企業の全国各地の代理店を招いての例年のイベント。
「そんなビッグイベントになぜ自分が?」との素朴な疑問があったものの、エエィッままよ、
とばかり出かけて参りました。

サクラの終わった京都は新緑がことの他ウツクシク、講演会場も京都でも老舗の最上級のホテルと
あって、古都・京都伝統の風景を心の底から楽しんで参りました。
講演会の後の懇親会には、祇園の舞妓さん(ホンマモン)や、芸妓さんのご登場もあり、
祇園伝統のド迫力の舞も供じられました。
「涼やかにして凛とした三味線の音は実はドラムの感覚である」と知ったのは初めての経験で、
誠に新鮮でありました。
この不景気な折、とことん豪華にして盛大、京都の夜を存分に堪能して参りました。

(蛇足ながら)余計なことを少々。
最近のNHKの連ドラ「だんだん」で取り上げられた結果、
再度注目を浴びている舞妓さんではあります。現物の舞妓さんは、見た目には“喋る人形”のノリ。
酔ってキレイには見えた(?)舞妓さんではありまするが、(完璧な)白塗りを取った後の彼女らが、
ホントにキレイかどうか、は定かではありませぬ。
ただ(「だんだん」で石田ひかりが演じた)妙齢の芸妓さんは銀座テイストではありますが、
酔った自分には、京都言葉がことのほか艶めかしく感じました。
当日来られた芸妓さん、石田ひかりに似ているようにも思いましたが、気のせいでしょうね、きっと…

前置きが長くなり過ぎましたが、さて本題。
当日の懇親会の冒頭、司会者から「酔ってSMAPの草彅剛みたいにならないようにお願いします」
との挨拶が(被虐的な)笑いを誘っておりました。

木曜日の朝、確か10時頃だったでしょうか、突然のように臨時ニュースのテロップ。
「SMAPの草彅剛、公然わいせつで逮捕」。
ハアッ!、「く・さ・な・ぎ・つ・よ・し、た・い・ほ???」
ひょっとしてあの地デジのお兄ちゃん、草彅剛か?

以降は全てのTV局上げての大騒ぎになったのはご存じの通りであります。
冷静になって考えたのが「公然(わいせつ)」と「強制(わいせつ)」の違いであります。
この二字の単語の違いは大きい。
「公然」は一人でもできるが、「強制」は相手がいる。
なぁ~んだ、と(ある程度は)安心致しました。

真夜中に泥酔して、公園で裸になって騒ぎまくり、駆けつけた警官に暴言を吐いた。
ただそれだけのこと(!?)。恥ずかしながら、自分の場合を申し上げます。
3メートルもない横断歩道で、赤信号を無視して突っ切った途端、どこから見てるんだか、
若い(あんちゃんみたいな)警官から「赤信号だろッ!」なんて、上から目線で言われると、
特に酔ってる場合、カッとすることはしょっちゅうであります。
車なんかどこにもいないだろ、何でこんな狭い道路に信号設置するんだ、高い税金を払ってるのは
オレたちだろ…なんて。
(相変わらず大人気ない言い様で申し訳ありませんです、ハイ)

今回の場合、場所が悪かった。六本木のど真ん中、ミッドタウンの檜町公園。
あのあたりの住人は(カネがあって)気高い人が多いからなァ…。

男性たるもの、若い頃のやんちゃ、特に酔った時のやんちゃは誰にでもあります。
それが武勇伝になるか、事件にまで発展するかはTPO(時と場合)に拠ります。
今回の事件、「泥酔して、家の中と、公園と場所を錯覚した」と好意的に見ております。
国民的人気のSMAPの中でも、オンナの噂も全く聞こえず、コツコツと韓国語を勉強するなど、
真面目人間、ごくごく普通の一般人のイメージのある草彅剛が、ある瞬間突然暴発した、といった
ところでしょう。

残念だったのは鳩山総務相を始め、有力企業が一斉にCM中止の措置を採ったこと。
“若いころのやんちゃ”として、カンラカラと笑い飛ばす企業が一社もなかったという、
日本伝統の横並び主義を至極残念に思います。
確かに「地デジ準備お願いします」のCMは余りに頻繁で、うっせ~よと思ったことが何度ともなく
ありましたが、考えてみればそれも草彅剛のせいではありませぬ。

かくして、今回の事件では、日本の政財界の度量の狭さを感じた次第。
だから日本は世界の趨勢から遅れていくのであります。
言い過ぎでしょうか??

日本の円は「円安・円高」どちらに向かうのか

まず、円高・円安に対する考え方について考えてみたい。
日本のマスコミで円高・円安という単語が使われるようになって久しい。
ただ一般的には対米ドルで使われることが多く、対ユーロ、対ポンド、対豪ドル等では、
その単語は現れてこない。
つまり現在の日本では、円高・円安という言い方は概念的であることになる。

日本の円は360円から始まっている。
従って現状の1㌦=100円の時代は「円高の時代」とは言える。
だが、例えば100円から105円になった場合を称しても円安という言い方をする。
正確には『5円の円安・ドル高』という言い方が妥当である。

2008年半ばから、サブプライム問題を発端に円高が急速に進んだ。
これは一時的なのか、それとも今後の長期的流れを示唆しているのか。
私見ではあるが「一時的なもの」と思う。
海外経済が目先の利益を強引に追求した結果つまずき、何もしなかった日本を
「(一時的に回避する)逃避地」として使用したからである。

では「長期的に円が弱い」とすれば、その原因は何か。
第一に日本の国内経済に力強さが見られない。
日本は根底に「高齢化と人口の減少」という難問を抱える。
「技術大国・日本」と言われてきた。
しかし人口面のデメリットを相殺して余りあるほど日本の技術に優位性があるとは思えない。
従って、日本経済には長期的な魅力があるとは言い難い。

第二に、「円高・海外通貨安が進むと日本の製造業が痛む構造」が改善されていない。
1980年代から1990年代にかけ、日本の製造業が円高を克服し、世界的な競争力を維持したのは
事実ではある。
しかし円高を克服した最大のポイントは賃金の引き下げだった。
“カラカラに乾いた雑巾を絞った”と言われてきたが、冷静になって考えれば、この場合の“雑巾”とは、
つまりは労働者だった。

こうした(極端な)円高局面において日本企業は、
生産拠点を(賃金の安価な)海外移転を進めよう試みた。理由は至極簡単だった。
日本国内の労働者の賃金をこれ以上下げることができなくなったからである。

第三に、国内生産の活力低下から、貿易収支の黒字が縮小し、赤字になりかねない。
所得収支の黒字拡大が日本を支えるにしても、それは本当の意味での円高を意味しない。
所得収支の黒字は、日本からの投資資金が海外に流出して初めて実現するからである。
日本国内よりも海外の投資収益率が高いのは周知の事実である。

「日本経済の成長率が高く、その反映としての円高」が理想的である。
しかし戦後の日本経済の復興とそれに伴う円高は
『日本で造ったモノはすべからく米国に輸出し、代金はドルで支払われ、
その支払われたドル(余裕資金)はその大半が米国債という米国の借金にあてがわれる』
というシステムの中でのものだった。

要は円の価値は米国のさじ加減でどうにでもなった。
断続的とは言え、プラザ合意時点の240円からの円高の時代が続いているが、
「米ドル+ユーロ」の二大基軸通貨時代に移行しつつある現在、
「対ドルの円高では根幹の問題は解決しない」点を考える必要がありそうである。


2009年04月19日

日本の百貨店文化とユニクロ文化

今や不況業種の典型と言われる百貨店と、世界に向け新ビジネスを展開するユニクロ。
「(日本独特の)格式・伝統を誇る老舗VS先進気鋭のベンチャー」。
両極端に位置すると思われる両者のビジネスモデルを比較・検証してみたい。

日本の百貨店の現在の市場規模は7兆7千億円と言われている。
1991年には9兆7千億円市場と言われていたから、約20年間に2兆円の市場を失ったことになる。
言葉を変えれば、「2兆円規模の消費が“どこか”に移った」ことになる。

考えられる原因としては、
「都市への人口流入より郊外の流出が顕著になった」、
「郊外型ショッピングセンターの成長」、
「専門店の台頭」などが考えられる。
それに加え、日本の百貨店の代名詞だった外商の不振、法人需要の減少等で、日本独特の
伝統的なやり方が通用しなくなったことも大きな要因である。

こうした構造的な原因を解消すべく、日本の百貨店の経営統合が盛んに行われている。
しかし「資源の重複」「システムの融合」「人や企業文化の調和」など、コストもリスクも大きい。
そして多品種少量を旨とする百貨店において、
「経営統合による規模の拡大利益は果たしてあるのか」という素朴な疑問も残る。

一方、世界的な景気後退が言われる中で、
消費者の節約志向を先取りした「生活防衛」企業が収益を伸ばしている。
カジュアル衣料店「ユニクロ」を展開するファーストリフティングは、
2009年8月期の連結営業利益を上方修正している。
2009年8月期の売上見込みは6600億円。売上1兆円企業を目指すとその鼻息も荒い。

その他、家具チェーンのニトリ、靴販売のエービーシー・マートは2009年2月期に最高益を更新した。
他社に先駆けた低価格商品の投入が奏功した格好となっている。
ただ消費不振の深刻化で、消費者の選別の目は厳しくなっており、「安ければ何でもいい」という
時代でもない。戦略の巧拙が問われる時代となっている。

では現実問題として、
たとえば「(自分たち)団塊の世代がユニクロに行って商品を買うか」という素朴な疑問が浮かぶ。
コンビニ文化に慣れ親しんだ昨今の若者のように、
「安価な商品を大量に買い、(飽きれば)使い捨てる」という芸当は団塊の世代にはでき難い。
多少は高価でも、何回洗っても、また長年着用しても質が変わらない製品を選ぶ、というのが
団塊の世代の性向のように思う。

かと言って、現在の百貨店に出向いて製品を選ぶかと聞かれれば、現在のように女性専用化を
目指しているとしか思えない現在の百貨店には、紳士用製品の品揃えも完璧ではないこともあり、
少なくとも男性は足を向け難い。
結果的に、スーツ類などは何年も同じものを着ていることにはなる。

日本の百貨店にしてもユニクロにしても、一長一短、問題点が山積している。
現時点ではユニクロがリードはしているが、100年に1回の大恐慌と言われる昨今、
勝負はまさにこれからである。

21世紀を先駆けるビジネスモデルの確立は難しいと言わざるを得ない。


2009年04月13日

若葉の季節

ここ3か月、翻訳やら、書き下ろしやらで、週末・週初は原稿書きに追われておりました。
出版社から次から次からと原稿依頼が飛び込んで、週末から週初にかけ、没頭せざるを得ない
状態が続きました。
原稿依頼が来なくなったらなったで、それはそれで困ったことにはなるのですが、
懇意にしている編集長の要求がことの他キツかった。
まぁ、頼まれているうちが華か、などと自嘲気味の日々が続いておりました。

ようやく一服状態で、(目的もなく)何気にブログに書いてみるか、という気になっております。

サクラの季節が終われば若葉の季節と相成ります。
若葉の季節=木の芽どきは、何やらエロティックな雰囲気になります。
冬から春へ、そして初夏へと季節が移る中で、植物のみならず、動物もその生命力を伝えようと
する本能が蠢き始めます。
この時期、世の女性も一気に薄着になることから、人間も(特にオトコは)動物(のオス)としての
本能をかきたてられるようです。
だからこの時期、街中を歩く女性が全てキレイに見えます。
経験論から言えば、この時期だけがそう見える、本当は大したことはない、と知っていても(!?)、
本能を止めることができません。本当に困ったことです。

”アブナイ”話から、話題を変えます。
自分が住まいしている佃界隈も日々変化し始めています。
今や佃地区は、高層マンションが乱立するマンション街と化しています。
佃地区に住み出して15年超になりますが、住み出した当時は、メインストリートには、二階建ての
木造住宅が立ち並んでいました。

ところがここ5年の間に、多分に地下鉄・大江戸線が開通した頃からだとは思いますが、
そうした木造住宅が次から次から壊され、10階以上の高層マンションが立ち並び始めました。
確かに銀座へ歩いても15分、六本木には地下鉄で15分、築地にも近いとあっては、
これほどの立地条件はないと思われます。
で、三井やら住友やら、日本の超有名・開発業者が矢継ぎ早に開発を進めていきました。
但し、入居条件もことの他キツいらしく、新築マンションの半分も埋まっていない。
「埋まらないのになぜこうも次々と建てまくるのか?」はごく自然な疑問ですが、
とにかくメイン・ストリートは高層マンションで埋まってしまっております。
古くて情緒のあった下町・佃はどうなっていくのでしょうね、ったく。

ただひとつだけ、オオッという変化がありました。
中央区と江東区の境界をつなぐ相生橋の遊歩道の延長工事が完成しました。
100メートルほど豊洲方面に向かって長くなりました。

中央区から相生橋を挟んだ対岸は、東京海洋大学と旧木場の貯木場があり、
川幅も250メートル程度あり、言ってみれば人造湖の佇まいをしておりました。
その人造湖周辺の遊歩道が延長されたのです。
中央区は銀座という世界一の繁華街を抱え、資金が潤沢(!?)だから多少の贅沢はできる
のかもしれません。

で、今回の遊歩道延長工事完成で、(ユニシスというIT企業を中心とした)豊洲のビル群が
更に近くなり、お台場の風景も更にクッキリ見え始めました。
東京海洋大学の正課としてのボート訓練や、浅草界隈から突進してくる水上スクーターや、
カヌーやら、そして週末ともなれば、どこたらのデルモさんの撮影風景もあり、
くだんの“人造湖”界隈はまさにリゾート地の雰囲気を醸し出しております。

今のこところ、バカップルにはくだんの情報は伝わっておらず、上品なご夫婦が散歩を楽しまれる
には格好のコースとなっております。
お暇の折には是非どうぞ。今だったらユックリ堪能できます。

ってことで今回は、本当に徒然なるまま、ご報告申し上げました。

2009年04月11日

『ジョージ.ソロス 不滅の警句』発刊について

最近の天候はやはりヘンである。
ここ1週間、春を通り越して、一気に夏模様。
4月だというのに気温25度超の真夏日。
おかげで、満開のサクラでピンク色に染まっていた佃界隈が、若葉色のブルーになっております。
もう少しゆっくりサクラの世界を味わいたかったのに、残念至極ではあります。

さて今回は新刊書のご案内、というより宣伝であります。 

ジョージ.ソロス。
20世紀後半の世界の金融市場に、ヘッジファンドの存在を定着・確立させた金融界の帝王。
大英帝国相手にポンド売りを仕掛け、歴史的な大勝利した金融史上に燦然と輝く“英雄”。
金融工学という単語が独り歩きし始めた20世紀後半、ソロス関連の書籍は世界中に溢れた。

私は1980年代後半から、当時は“はしり”だったヘッジファンドの研究を始めた。
そうした自著の一連のソロス本の中に「ソロスの55の言葉」がある。
(1998年9月、総合法令出版刊)

ソロスの相場哲学にはキリスト教をベースとした「神はすべての人間に対して平等である」が
根幹にある。
もう少し詳しく言うとすれば「人の運命(=幸福)の絶対量は平等である」になる。
これを相場に当てはめると「百戦百勝は有り得ない」ことになり、
従って「相場で連戦連勝し、大勝ちを続けた場合、余りある“浄財”は世の中の困った人にお裾分け
しなければ、次は負ける」という発想に繋がる。

一連のソロスの理念を、自分が翻訳した文章の中からピックアップし、当時の事象を当てはめて
説明したのが「ソロスの55の言葉」だった。
その10年前の本が、2008年4月、Pan Rolling社によりCD化され発売された。
10年前の本がCD化されるということは「内容が普遍である」ことになり、物書きの端くれとして望外の
喜びだった。

ただ一方で、そうしたCD化も今更という感がしないでもなかった。
何故なら、21世紀に入って世界の金融市場に急激に拡大した金融工学ブームの中で、
ソロスの名前は徐々に忘れ去られる傾向にあったからである。
そのソロスが、一躍クローズアップされたのが2008年の原油高騰時であった。

原油価格が1バーレル=130㌦超の高値圏で推移していた2008年5月、ソロスは、
滞在中のロンドンで以下のような発言をしている。
「いまの石油バブルは、そう遠くないうちに崩壊する。そして世界中に未曾有の金融危機を
巻き起こすだろう」。
2008年7月に150㌦近辺まで高騰した原油は、年末に向け暴落したのはご存じの通りである。

今年に入って、新版「The Alchemy of Finance(錬金術)」の翻訳を担当、刊行した。
(『新版 ソロスの錬金術』2009年3月、総合法令出版刊)。
同翻訳書はダイヤモンド・マネー(株式会社 ダイヤモンド社発刊)2009年5・6月合併号(P162)で、
「100年の一度の危機に読むべき本」として、表紙の写真付きで取り上げ戴いた。

それに続く今回発刊の『ジョージ.ソロス 不滅の警句』は、「ソロスの55の言葉」のリメーク版である。
ただ同書では、悩める金融界の108の煩悩に対するソロスの忠告とすべく、
「法則」編、「社会」編、「成功」編、「信念」編に分別し、解り易く解説するよう努めた。
近代金融の英雄・ソロスの根幹の考え方は、10年程度の時間の経過があっても、
微動だにしていない。
100年の一度の大恐慌の時であるからこそ、ソロスの根幹の理念を再確認して戴きたい。

4月23日、全国主要書店で発売予定です。
よろしくお願い申し上げます。

2009年04月04日

日本の政界、こもごもの春

自分が住んでいる佃界隈は、今週末になってサクラ満開。
さて今年のサクラはまだかいな、ってな調子で3月下旬から寒い日が続いていたが、
ようやく日本の春、サクラの春の到来ではある。

そうしたうすら寒い3月下旬、任期満了に伴う千葉県知事選挙が日本全国の注目を集めた。
同知事選は3月29日投票、即日開票され、無所属新人で俳優の、元衆院議員の森田健作氏が
初当選を果たした。
森田健作氏は、「竹刀を片手に持ち、はかま姿で海岸を疾走する姿」をテーマにした“青春路線”で
一世を風靡した俳優。
前回の千葉県知事選挙で約6千票差で惜敗、今回の知事選で雪辱した格好となった。

森田健作(通称:モリケン)氏は前回の千葉知事選敗北後のここ4年、東京湾一円をカバーする
FM局・Jウェーブで、毎週日曜午前の「青春スピリッツ」という番組のMCを担当していた。
“青春の巨匠”と呼ばれる同氏の番組を聞くともなく聞いていたが、無駄に元気モリモリで、
「巨匠健在」は分かったが、正直言ってアナクロでドロ臭く、お世辞にも都会調の垢ぬけた番組
だとは言えなかった。まぁ、いうところの選挙対策だわな、とは思っていた。

今回の知事選は、民主・国民新党・新党日本の推薦の吉田平氏を約38万票の大差をつけての
圧倒的な勝利だった。
西松建設の巨額献金事件で民主党・小沢一郎代表の秘書が起訴された後の知事選で、
民主党推薦候補の敗北は同党の政権戦略に大きく影響しそうな気配となっている。

直近の世論調査では「小沢氏が辞任すべきだ」との回答は64%で、「続投が妥当だ」とする22%を
大きく上回っている。
また政党支持率は自民33%、民主30%となり、野党第一党の民主党は、08年12月以来の逆転を
許した。

そして麻生現内閣の支持率は25%で、09年2月の前回調査から10ポイント上昇している。
20%台を回復したのは08年12月以来。また不支持率は13%低下して67%と改善している。
定額給付金を支給したり、高速道路の通行料を引き下げた効果とは到底思えない。
相手が勝手に転んだ結果の“漁夫の利”の感はどうしても否めない。

最近、マスコミ各社の世論調査が頻繁に行われている。
無作為な電話による調査とされているが、現在の日本国民の真意を表しているのかどうか。

いずれにしても現状の日本の政界は“どんぐりの背比べ”。
「衆院を解散する」と言って一向に解散しない内閣。
「辞めるのか辞めないのか」を明確にしない野党第一党の代表。
どっちもどっち。相場と同じで、少々の要因で全体の地合いがガラッと変わる。
今回の千葉知事選以降、巷間では5月選挙が言われ始めているが、僅差の勝負には違いない。

今回当選したモリケン氏も、当選後のインタビューは誠に曖昧だった。
選挙前のマニフェスト(公約)の実行方法を聞かれ、シドロモドロになっている。
成田・羽田間のリニアモーターカーなどといった“夢のような”計画は実現するのか否か。
選挙に勝ってしまえばこっちのもん、といったスタンスでは仕様がない。

東国原・宮崎県知事、橋下・大阪府知事に続いて、三人目のタレント知事の誕生である。
“三匹目のドジョウ”はいたにはいた。
しかしこの状態で本当に日本は変わり得るのだろうか。
国政も地方行政も、曖昧模糊な、ムード先行の中で推移しているとしか思えない。

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