追い詰められる地方金融(2)
地上デジタル化(=アナログ停波)を推進している省庁は、ご存じのように総務省である。
では何故総務省を中心にデジタル化を推進する必要があるのか。
それは少子高齢化が進捗し、世界的なグロバール化が進捗する中で、日本の税金収納システムを
完全にする必要があるからである。
一方、日本の銀行は、三菱東京UFJ、三井住友、みずほの「三大メガバンクの時代」OR
「勝者連合の時代」が到来している。
注目すべきは、日本版ビッグバン以降の最終勝者・三大メガバンクが、証券・生損保を始めとして、
金融のあらゆるジャンルを傘下に収め始めている点である。
上記二つの事実は「中央官庁が個人データの集約化を図り易くしている」と見るのが妥当である。
地上デジタル化(アナログ停波)の完成は、ある人間の「財政状況」「取引内容」「損益状況」等の
重要なデータを、(三大メガバンクを通じて)中央官庁がボタンひとつで検証でき、
課税できる時代が到来することを意味する。
デジタル化は世界の情報を採ることは勿論、(金融機関を含む)世界の企業との通信・取引を
飛躍的に拡大させる。
ただ海外から商品を購入した場合、対価を円で支払うのは難しい。
従って、通貨の交換が今まで以上に必要となり、通貨の交換の必要のない(プリペイド式の)
電子マネーが更に重要視される時代となる。
「TVがコンピュータの役目をする」更に「コンピュータでTVを見る」時代が到来している。
「そんな難しい操作はできない」と忌避するのは(大方は)60歳代以上の人間である。
携帯メールに慣れ切った若い世代、現在の30歳代前半以下の世代は、そうしたコンピュータ
新時代に苦もなく溶け込んでいく。
簡単に言えば「世界が更にタイトに結びつく」のである。
そして「世界がタイトに結びつく」と同時に、日本では三大メガバンクを中心とした金融システムが
本格稼働し、地方の中小の金融機関の淘汰を加速的に促すことになる。何故なら、
世界的な情報社会に追随するには、(設備に対する)膨大な資本投下が必要だからである。
かくして自分が幾多の著作で論述してきたように、「産地直送経済」がこれまで以上に明確に
なっていく。
つまりは「センターと消費者が直結し、中間部分は完全に削除される」経済が更に進捗する。
結局はいわゆる「代理店システム自体がなくなる」ことになる。
特に、特殊なモノを創ることのない金融の世界においては、その流れが明確になっていく。
「一連の代理店になりたくない」のであれば「自分がセンターなる」しかないことになる。
「自分がセンターになる」とは、簡単に言えば、
「横並びではない」「大きな組織では組成が難しい」「他にないオリジナリティを持った」商品を
創造することを意味する。
ここにきて、生損保を中心に、地域の代理店の衰退がしきりに伝えられてきている。
今から10年以上前から、今回と全く同じ論理で行く末を論じてきた。
そして一部からは「あり得ない」とせせら笑われてきた。
しかしいざ現実になって、お手上げ状態になっている。
来るべきITの新時代は“中間で寄生するもの=横並び的なもの”を徹底排除する。
従って、新時代で生き残るためには「(センターになるための)新たな分野or商品」を創造するしか
ないのである。
時代の趨勢や目的を見極め、歯車の噛み合った努力をしていくしかないのである。
