「氷見の寒ブリ」騒動

1月5日、日本最大の東京・築地市場の初セリ。
そして同日、北海道戸井産のクロマグロ342㌔の大物が、3249万円という過去最高値で
落札されたことが話題になっている。
今回は巨大マグロで有名になった青森県大間産でなかったことにはなるが、
戸井は津軽海峡を隔てて大間の対岸に位置する。
要は、津軽海峡を泳いでたマグロってことではある。

しかしどれだけデカイと言っても、家一軒分の値段のマグロって、そんなのありか?
1㌔あたりの単価は95,000円。2001年の100,000円に次ぐ高値。
落札は、香港および日本で営業を展開する「板前寿司」と、銀座の老舗「九兵衛」の
共同落札となっている。
とりあえず銀座の九兵衛って、場所だけは知っております。
だけど、当然ながらそんな超有名な寿司屋には縁がありませぬ。
そんな3千万円を超えるマグロの握り1カン、一体いくらになるんだよ??
まるでマンガのような夢のような話ではある。

そんな中で、富山県・氷見の寒ブリの豊漁も話題になった。
ついでに「福井で採れたブリを氷見産とした」とかの、ブリの産地偽装問題も起き、
石井富山県知事がTVの記者会見をするなど、突然にして寒ブリ騒動も起きている。
要は(大間産マグロと同様の)氷見産寒ブリのブランド問題が起きたことになる。

でも何か笑ってしまった。
氷見の寒ブリは確かに美味しいけど、氷見で採れたと言っても、結局は氷見漁港で
水揚げされた、という結果だけの話じゃないのかな。
幼き頃からごくごく当たり前のようにブリを食べてきたけど、滑川・魚津方面で採れた
ブリと、氷見で採れたブリに大きな違いはないと思うが…

今回話題になった巨大マグロにしても、戸井で水揚げされたから戸井産になるけど、
大間産も戸井産も、結局は津軽海峡産って、ことにならないか。
この論理から言えば、氷見の寒ブリは「富山湾産の寒ブリ」ってことにはなる。

しかし効果は間違いなくあった。
今回の産地偽装問題が起き、マスコミが騒いでくれた結果、
「寒ブリは氷見」「氷見と言えば寒ブリ」というフレーズが完全にインプットされた。
この論理から言えば、滑川のホタルイカも、産地偽装問題を起こして、
「ホタルイカは滑川」「滑川と言えばホタルイカ」を完全にインプットしてしまうか?
意外に効果あるかもしれない、マジで。

食うなら本物をと、30年以上にわたって築地の寿司を食べてきた。
築地場外の寿司屋は60軒以上あり、どこで食べても安くて美味しい。
行き付けのすし屋は5~6軒ある。
「たばこが吸える寿司屋(今や禁煙の寿司屋も多い)」
「焼酎の銘柄が多い寿司屋」
「(飲みをやめ)ひたすら寿司だけを食べる寿司屋」
「男だけで行く寿司屋」「女性が混じった場合に行く寿司屋」
などと“区分け”している。

でもここ5年位前から築地では、「滑川のホタルイカ」や「氷見の寒ブリ」と表示された
短冊が、寿司屋の店頭にデッカク掲げられることが多くなった。
確かに誇らしい。
全く関係ないけど、自分たちは“そんな産地”で生まれたんだ、って言いたくなる。
(事実、酔った挙句「その産地って、実はオレんち!!」などと言っております)

地域経済衰退が言われる昨今、今回の寒ブリ騒動は、地域活性化のための大きな
ヒントを与えてもらったような気がしております。
頑張ろう、富山県!!