2015年03月28日

100年目の熱闘甲子園

「春はセンバツから」。
3月21日、第87回選抜高校野球大会が始まった。
センバツが始まるのと、全国からサクラ開花の便りが出だすのはほぼ同時。
センバツ自体がサクラの季節に合したのだろうが、「春はセンバツから」には違いない。

大会初日の開会式(行進)はいつ見ても新鮮である。
足と手の動きが合わず、ぎこちない行進になる場合も多々あるが、
「イッチッ、ニッツ」の掛け声を共にした若者の溌剌とした行進は、
日本の輝ける将来を見るようで、本当に頼もしく感じる。

今年は1915年にセンバツが始まって100年目。
気の遠くなるような年月だが、「日本の野球」は完全に根付いたことになる。
元々米国発のベースボールを「野球」と命名したのは正岡子規であることは
よく知られている。

そして今年のセンバツの目玉は、
「松山東高校=旧制松山中学」の82年振りの出場だった。
21世紀枠で選抜されたが、松山中学出身・正岡子規にちなみ、
100周年を記念したものと思われた。

1892年創部という超伝統校ではある。
が、果たしてその実力は???
ところが二松学舎大付属(東京)に5-4で競り勝ったのである。
確かにアルプススタンド5000席を満員札止めにした球場を揺るがすような
大応援団の唸るような後押しがあったにせよ、 とにかく1回戦に勝利したのである。

司馬遼太郎の「坂の上の雲」や、夏目漱石の「ぼっちゃん」の舞台となった
旧制松山中学=現松山東高校は、伝統的な進学校である。
文武両道という“きれいごと”は、現代の環境においてそう簡単にできるものではない。
だが試合ぶりは、名門受験校のそれではなかった。

典型的な集団競技である野球は、とりあえず9人の実力が伴わなければならない。
昨今の野球有名校は、全国から優秀選手を集めたプロ集団である。
そうしたプロ化した高校野球の全国大会で勝利するのは並大抵ではない。

つい最近、自分の出た富山中部高校が「東大合格・大躍進校」として
大々的に取り上げられている。
「都立日比谷に次ぐ公立第二位にランクイン」云々…。
「東大合格がオールマィティではない」にせよ、確かに喜ばしいことには違いない。
だが「東大合格」と「甲子園出場」はどちらが難しいか。

自分の同期・有志間に「富山中部を甲子園に送り出す会」という“飲み会”がある。
確かに21世紀枠選抜の最終段階までいったことはある。
松山東高校が82年かかって甲子園に再出場し、“夢の初勝利”したことは、
「送り出す会」の諸氏に勇気を与えたに違いない。
果たして奇跡は起こるのか??
待っていれば何とかなるのか??

球春。
3月27日からはプロ野球も始まった。
そしてサクラが満開の時期。
まさに(野球と共に始まる)日本の春である。

くだらないお笑い中心の番組に飽き飽きしていた自分にとって、
約半年の“暗黒の日々”からのようやくの脱出である。
何かホッとしている。

2015年03月21日

マイナンバー制度開始の影響を探る

2013年5月、
社会保障と税の共通番号(マイナンバー)法が成立し、16年からの導入が決定された。
同法によれば、マイナンバー(通称:国民背番号)とは、
「国や地方自治体が日本に住む全ての人に割り当てる12桁の番号」と定義され、
「生まれてから死ぬまで原則として同じ番号が使用される」と定められている。

15年10月から住民票がある市区町村から郵送で、世帯ごとに番号通知が開始される。
16年からマイナンバー制度が実施され、企業には従業員やその他の家族、
アルバイトなどの源泉徴収票や社会保険関係書類にマイナンバーを記載して、
国や自治体に提出する義務が生じる。

つまりはマイナンバーで、
所得情報や納税、保険料の納付実績などが一括管理されることになり、
税金や保険料の徴収、納付の適正化が計られる。
言い換えれば「(マイナンバーで)徴収漏れを防止する」ことになる。

そして「18年以降は預金口座に番号を登録する予定である」とする。
現在のところ“任意”という注釈がついてはいるが、
「義務化される」のは目に見えている。
結局は「国民ひとり一口座」ということになり、
「国による資産の確定」がなされることになろう。

確かにメリットが全くないわけではない。
現在は婚姻届・離婚届・パスポートの申請の他、年金の受給申請や遺産相続などでは
戸籍情報が必要だが、マイナンバー制度が実施されれば、
行政機関がオンラインで戸籍情報をやりとりできるようになり、
市区町村から戸籍謄本や戸籍抄本を取り寄せて提出する手間がなくなる。

こうした手続きには戸籍の電子化が必要だが、
法務省では全国の市区町村で約98%が電子化を終えているとしている。
そして16年度以降にマイナンバー法や戸籍法などの関連法を整備するとしている。

ザッとマイナンバー法の大枠をなぞってみたが、
「国による国民の監視強化」の感は否めない。
また戸籍にマイナンバーに適用することによる「情報漏洩が起きた時の被害の規模」は
甚大なものになると予想される。

背景にあるのは
「日本の国としての借金の増大」と「少子化現象」にあると考えられる。
1000兆円を超える借金(=赤字国債等)は、年間50兆円ベースで増大している。
「日本国の国債(借金)の95%を日本国民が担っている」点はご承知の通り。
ただ国民総資産の1600兆円(いつの間にか100兆円増加している)の
差し引き残余金は600兆円。
単純計算で12年で“ちゃら”になる。

しかも少子化現象で、逆ピラミッド型の人口構成の中、
「(とりあえず)国民からしっかり取る」ことが“最低必要条件”になっている。

日経平均株価が2万円に近づき、
「日本経済は上昇傾向」で「日本の将来は安泰」との考え方が先行しているが、さて…

2015年03月15日

コンビニの合併劇。「規模の拡大」で生き残れるか

自分の住まいする佃地区は、
最寄の大江戸線・有楽町線・月島駅から半径500メートル以内にコンビニが5店舗、
スーパー5店舗が乱立する。
スーパーに関しては当然にして品揃えや価格競争は激しく、
日曜日午前などでは安売り合戦が繰り広げられる。

コンビニに関して言えば、価格に大きな差はない。
しかし店員の差が確実に出る。
例えば、宅配便の扱いができなかったり、また極端に時間がかかったりする。
幾多の経験値から言えば、セブンイレブンの店員教育は群を抜いていると思う。

コンビニの国内の店舗数は5万店を超え、顧客の奪い合いが激しさを増している。
そうした中で、セブンイレブンの独走状態が続いてきた。
セブンイレブンの既存店売上高は今年1月まで前年同期比で30カ月連続でプラスと
なっている。
一方で2位のローソン以下は各社とも消費税増税後、前年割れが続いている。

セブンイレブンは1万7千店の店舗数と、それを支える約1600の専用工場を中心と
したプライベートブランド(PB=自主企画)商品や弁当などの、
品質・価格・開発スピードで差をつけている。
1日1店あたりの売上高(日版)では66万円。、
2位以下に10万円以上の差をつけている。

こうしたセブンイレブン独走態勢に対し、
国内コンビニ3位のファミリーマートと、同4位のサークルKサンクスを
傘下に持つユニーグループ・ホールディングス(GHD)が経営統合に向け動き出した。

ファミリーマートは西友ストアー(現西友)の小型店事業として1972年に発足。
98年に伊藤忠商事が筆頭株主となった。
14年2月期のチェーン店売上高は1兆8627億円。
連結経常利益は473億円。

ユニーグループ・ホールディングスは1971年に発足したユニーが母体。
2004年にサンクスアンドアソシエイツと統合してサークルKサンクスが発足。
14年2月期の連結売上高は1兆321億円。
経常利益は250億円。

実現すればコンビニ事業の売上高はセブンイレブンに次ぐ2位に、
店舗数では肩を並べることになる。
両社のコンビニ事業は不振が続いており、“規模の拡大”によって競争力の確保を
目指すとしている。

とは言え、大量出店の費用増や消費税増税の需要低迷が響く中で、
難問を抱えているのは事実。
最大のテーマは「1店舗当たりの平均売上高(日版)をいかにして引き上げるか」。
セブンイレブンジャパンの予想営業利益(2190億円)は、はるか彼方である。

以降はセブンイレブン、今回の統合後の新会社、そしてローソンの
三大コンビニの時代となっていく。
しかし「規模の拡大」でセブンイレブンの牙城を崩すことができるのか。
基本的には中身(=コンテンツ)の問題と思う。
店員教育を始めとして、プライベートブランドの開発など、
セブンイレブンに肩を並べ、追い抜くのは簡単ではない。


2015年03月07日

世界的な株高を検証する

まず面白い現象を紹介したい。
1月の大相撲初場所は、「若貴人気」に沸いた1997年以来18年振りに
「15日間満員御礼」を記録した。
そして懸賞本数が1625本と前年比427本増の史上最多を更新した。
懸賞は1本6万2千円。
すなわち1億円超が懸賞につぎ込まれたことになる。

提供した懸賞の本数分だけ企業名、商品名などが載った懸賞旗が土俵を回り、
場内アナウンスで告知される。
ちなみに勝った力士の取り分は事務経費を差し引いた5万6700円。
一部は協会が本人名義で積み立て、土俵上では1本当たり3万円が手渡される。

2014年の国内総広告費は3年連続で前年を上回る中で、
大相撲の広告価値に目をつけた企業が、懸賞を積極的に活用していることにはなる。
こうした(バブルっぽい)現象が起きるのも株高が背景にあるのは誰もが考える
ことである。

日経平均株価は2000年4月以来の2万円が視野に入っている。
2000年4月の高値2万833円は、IT(情報技術)バブルだった時期につけたもの。
株価が2万円を回復すれば、
東京証券取引所に上場する企業の株式時価総額は600兆円を超えることになる。
こればバブル最盛期の1989年の611兆円に迫ることになる。

大きな要因としては、原油安やギリシャ問題への懸念が薄れたことにある。
そして日米欧の金融緩和であふれたマネーが株式市場に雪崩れ込んだ。
こうした現象は日米欧だけではなく世界的な株高となり、
世界の株式時価総額は73兆ドル(約8700兆円)と過去最大に膨らんでしまっている。

欧州では、欧州中央銀行(ECB)が量的緩和したことで、
国債価格は上昇(金利は下落)し、金利がマイナス圏に突入する国が増えている。
国債のマイナス金利状態とは、「国債を発行すると利益が出る」ことを言う。
歴史的な異常事態である。

これまでは名目金利はゼロにはならないと考えられてきた。
しかし欧州の中央銀行は「ゼロ金利の下限」を相次いで撤廃している。
スイスとデンマークでは、金融機関が中央銀行に余剰資金を預けると、
マイナス0.75%の金利が適用され、なお下げ余地があるとの見方が大勢である。
かくして消去法であれ、とにかく株、株、株、となる…。

株式市場では「売る理由がない」として、「買いが買いを呼ぶ」状態になり、
いつの間にか「総楽観」のムードになり始めている。
ただ「強気が極まるほどその反動も大きくなる」のが相場の常識である。

こうした異常事態の中で、世界市場の一部では「日本株は資産バブルの3合目」
との声も出始めている。
ここまでくれば2万円は射程距離。
とは言え、極めて危険な状態には違いない。

「最後にババを掴むのは誰か…」。
テクニカル的にザックリ考えれば、
民主党政権時代の7700円×3=23100円あたりが大きな目標となるが、さて….

カテゴリー

アーカイブ

最近のコメント