2016年05月28日

トランプ米大統領が実現すれば…

2016年5月27日、
劇的な、現職オバマ米大統領の広島での平和宣言だった。
そして安倍晋三首相は、歴史にその名を残すことになった。
安倍晋三首相の演説は、美辞麗句の連発。.
今回はその内容に頓着すまい。しても仕様がない。
ただ、今は無き、父君・故安倍晋太郎元外相の“宿願”を果たしたという
満足感は十二分に感じられた。
アベノミクスは失敗だろう、多分。
でも「世界の名だたる政治家になる」という父君の宿願を果たせて、
ホントよかったね、安倍さん…心からオメデトウ!!.
….

この11月に米大統領選挙を控え、何やら怪しい雰囲気になり始めている。
当初は民主党・クリントン候補が有利と言われてきたが、ここにきて、
共和党トランプ候補がクリントン候補を支持率で上回ったとの報道も
なされるに至っている。
まさかとは思うが、
「あの金髪鬼が米大統領に当選したらどうなるか」について検討してみたい。

トランプ候補の数々の過激発言の中で、最も注目されているのは
「在日米軍駐留費の全額負担か、さもなくば撤退」発言、
「日本も核兵器を持っていい」発言だろう。
とりあえずこの2点に絞って考えてみたい。

まず現在の在日米軍の年間費用は5850億円。
これに対して日本は、基地従業員の給料など、
74.5%にあたる4300億円超を負担している。
その他沖縄の基地対策などで、7000億円を拠出している。
ところがトランプ候補は米軍人の給与や作戦費用などで、
さらに7000億円を出すべきだと言い始めている。

現状の自衛隊員は23万人。対して在日米軍は約5万人。
仮に米軍撤退となれば人員の補給は必要ないとの見方が大勢だが、
航空機や艦船など、相当な装備を追加で調達しなければならなくなる。

まず戦闘機。
現在はステルス戦闘機F-35Aで1機160億円。100機で1兆6000億円。
艦船に関しては、あたご型イージス艦1隻1600億円。
10隻で1兆6000億円。
通常動力型空母が1隻1兆3000億円。3隻で3兆9000億円。
監視衛星が5兆円。
その他、サイバー部隊の創設、各兵器の年間運用維持費や乗組員の人件費を
含めると軽く20兆円を超える勘定となる。

IAEA(国際原子力機関)によると、
核弾頭を作るにはプラトニュウムが8㌔必要であるとしている。
そして日本は、約48㌧ものプラトニュウムを保有し、世界で5番目とされている。
日本の保有する量では4000~5000発の核弾頭が作れる勘定となる。
例のトランプ発言はそうした情報を基にしていると言えなくもない。

「戦争をする国にしてはいけないから、軍隊の保持も武力の行使も許さない」。
日本におけるこれまでの一般論ではあった。
だがトランプ大統領の登場と同時に、
「日米安全保障条約をなくした日本」を想定せざるを得なくなった。

日本のお気楽政党の方々は
「アジアの全ての諸国と平和的な関係を結ぶ」。そして
「国民の圧倒的多数がもう『自衛隊なしでも安心だ』という合意にもっていく」
としている。
だが、在日米軍の撤退と同時に他国(特に中国・北朝鮮)が攻撃をしかけてくる
可能性は高い。

トランプ候補が体系的に考えているとは思えないが、
支持層に共通してみられるのはナショナリズムというより、
不公平という不満。
日本をターゲットにした発言が好意的に受け止められているのも事実。

絵空事の実のない論議のための論議はもういいだろう。
この際日本も、太平の眠りを覚まさなければならない、と思う。

2016年05月21日

名門ヤンキース低迷の理由 -MLBの経済学-

米大リーグ(MLB)が始まって約1カ月半。
「朝から野球の日々」が続いている。
だが例年のようにMLBだけに熱中することはない。
理由は簡単である。
MLBだけでなく、錦織圭のテニス、松山英樹のゴルフ等の中継が
混じるからである。

錦織圭や、松山英樹はもはや世界的なスターと言って言い過ぎではない。
ごくごく普通に優勝戦線にからみ、
従来では考えられなかった「世界のベスト10の世界」にいるからである。
優勝賞金が億円単位の高額であり、
ある意味で「世界の最高額の“ハンターの世界“」にいるという
“実戦的&戦闘的&ハングリーな”雰囲気が見る者を熱中させるのである。

昨今のサッカーもそうだが、
団体競技となると、最近では3年から5年の年間契約が普通であり、
その契約締結に代理人を混じえることで、
スポーツを介在したビジネスの色合いが濃くなる。
それが“今日はだめでも明日があるさ”の安易な雰囲気を醸し出す。
それが時には真剣さに欠けたダルイ感覚になってしまう。
致し方ないことではあるが。

1995年の野茂英雄を原点に、MLBに活躍する日本人選手は多くなった。
イチローや松井は別格として、すべからく投手が中心なのはご存じの通りである。
押し並べて甲子園で活躍したこと、甲子園時の体格から20㌔以上の増量を
している点もまた似通っている。

そして特に夏の甲子園で肩を酷使し、日本の球界での酷使を経てMLB入りし、
MLBのボールに馴染めず、肘や肩をやられる点もまた似通っている。
松坂、ダルビッシュ、田中など、全てそのパターンである。
下半身強化ではなく、上半身強化中心のトレーニングで無理に増量し、
結果的に肘・肩が悲鳴を上げるというのが最近のパターンである。

ヤンキースは
ゴジラ松井がMVPを獲得してワールドシリーズを制覇したのが2009年。
しかしそれ以降、12年の地区優勝を最後に優勝から遠ざかっている。
今年はリーグ最下位に低迷している。

原因は何か。それは巨額の不良債権を抱えるからである。
ドジャースとMLBの金満球団1、2を争うヤンキースの年棒総額は2億2600万㌦。
しかしそのうちの1億9000万㌦が長期契約で固定化しており、
実際に補強に使える費用は2700万㌦。
不良債権の筆頭は年棒2500万㌦のサバシア(35)。
そして2250万㌦のタシェアラ(36)、2100万㌦のエルズベリー(32)、
2000万㌦のA.ロッド(40)、1500万㌦のベルトラン(39)などと続く。
田中将大(27)の年俸も2200万㌦(約24億円)。

サバシアなどは体重が130㌔もあり、まさに日本のお相撲さん。
田中にしても100㌔あり、もはや野球選手のそれではない。
田中は肘を手術して以降は体にキレがなく、いかにも重そうに見える。
今や急速130㌔台中心の変化球投手である。

今のヤンキースは高齢・高給取りの“やる気ない”集団と化している。
“な~に格段頑張らなくても(超高額の)給料は変わらない…”
かくしてNYヤンキースの低迷は続き、試合も面白くない。

低迷の理由はMLBも一般企業も同じのようである。


2016年05月14日

伊勢志摩サミット目前に蠢く各国の思惑

黄金週間が終わりました。
本ブログにアクセスを戴いている皆様には如何お過ごしでしたでしょうか。

当方は読書三昧の日々でありました。
随分と前から気になっていた、故池波正太郎著「真田太平記」を読破しようと
単行本にして12冊、500ページ×12冊=6000ページにおよぶ大作を購入しました。
750円×12冊=9000円の出費でありますが、アホな酒を飲むよりマシと思って
エイヤッツ!で一気に買ってしまいました。

この真田太平記は「週刊朝日」に、
昭和49年(1974年)1月から57年(1982年)12月まで連載されたもので
449回およぶ、原稿用紙9千枚の大長編小説。
ただ40年前に書かれたものとは思えない清新さがあり、まずは飽きさせない。
ただ登場人物も多く、そう簡単には読みこなせない。
目いっぱいやって1週間で1冊。読破するには2カ月はかかるだろなと思われます。
ま、気長に楽しんで読んでいこうと考えております。

というわけで、本ブログの更新を1週間だけスルーさせて戴きました。
今後ともアクセスのほど、よろしくお願い申し上げます。

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5月26日~27の両日、日本で8年振り6回目となる伊勢志摩サミットを控え、
各国の思惑が蠢いている。

ちなみにサミットの初会合は1975年11月。
日本、米国、英国、フランス、西独、イタリアの先進6カ国首脳が
フランス・パリ郊外のランブイエ城に集まった。
76年にカナダが加わり「G7(Group of Seven)」と呼ばれるようになる。
98年にロシアを加えて「G8」となったが、
2014年にクリミア半島の併合を強行したロシアを外し、
「G7」の枠組みに戻っている。

日本政府としては「アジアで8年振りに開くサミット」であり、
1年毎に首相が交代し「日本の首相は毎回サミット初参加」という時代も終わり、
また安倍晋三首相は今回でサミット参加が5回目となり、
議長国として「どのような(G7の)結束」を打ち出すかに期待がかかっている。

こうした一連の“お祭り騒ぎ”中で、
4月29日に米財務省が発表した「為替政策監視リスト」が世界を揺るがしている。
この為替政策監視リストは、
今年の2月に成立した「貿易円滑化・貿易執行法」に基ずいている。

① 米貿易黒字が年200億㌦超
② 経常黒字が国内総生産(GDP)の3%超
③ 為替介入による外貨買いがGDPの2%超
を条件に掲げ、部分的に抵触すれば監視リストに入れるとしている。
日本は①と②に該当しており、仮に巨額の円売り介入に動いた場合、
最悪の場合、制裁対象にされる。

今回の監視リストには、日本、中国、ドイツの他、
台湾、韓国の5か国・地域が指定されている。
日中独韓の4カ国は貿易収支や経常収支の対米黒字が巨大であり、
台湾は為替介入の規模が大きいと指摘している。

今更市場介入で巨大化した世界の市場を動かせると思えないが、
環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意を受け、
米国が貿易相手国の通貨政策監視して対応措置がとれるよう、
法制度を強化したものと見られている。

こうした米国側の措置について、
麻生太郎財務相は「必要に応じて対応」との姿勢を崩してはいないが、
市場では「G7」のメンバーとして、
米国側の意向を無視はできないだろうとの見方が広がっている。

2012年12月の第二次安倍政権発足以来、
「金融緩和」「積極財政」「成長戦略」の三本の矢を掲げたアベノミクス。
株価は高騰し、ドル円は120円超の動きが続き、
市場も日本経済も沸き立っているかに見えた。

だが(事実上)ここ4年の日本政府の無理矢理の手法が
やり玉に上がることになった。
安倍政権も末期的な症状を見せ始めている。
今回の伊勢志摩サミットは“安倍政権の最後の花火”に見えて仕方がない

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