2017年09月30日

度胸千両・小池旋風再び

最初に、皆様にお知らせです。
青柳事務所の週刊「びー・だぶりゅー・れぽーと」が今週号(10月2日付)で
1000号になりました。
20年超、週1回、淡々と発刊してきましたが、区切りの1000号となりました。
今後も2000号目指して、変わらず淡々と発刊してまいります。
謹んでご報告申し上げます。今後もよろしくお願い申し上げます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

固定電話経由の情勢調査に初めて応じた。
通常なら「忙しいんで!」と断るところだが、
最初に名乗った調査会社の会社名を再確認できないまま、
試しにやってみっか、となった。

質問不可のコンピュータ化された番号タッチ型。
若い女性のツンと冷めた声の矢継ぎ早の質問が続く。
約5分。9月25日月曜日午前。
考えてみれば、それが激動の日々(!?)のゴングだった。

元々9月25日は、「9月28日召集の国会冒頭で衆院を解散する」との
安倍首相の午後6時の会見が予定されていた。
その約2時間半前、突然のタイミングで小池百合子都知事は都庁で記者会見をし、
新党「希望の党」を立ち上げ、代表に就任することを表明した。
イメージ動画も用意されていた。最初から仕組まれたシナリオだった。

安倍首相はその会見で、
「もりかけ問題のうやむや化」を図る“自己都合解散”ではなく、
「消費増税の使途変更、北朝鮮への対応」で信を問うのだと、“大義”を強調した。
しかし2019年10月予定の消費税増税に関して
2年前の今から信を問う必要などない。
あきらかに「もりかけ問題のなし崩し」が最大の目的の解散に違いなかった。

結局、9月25日午後の一連の攻防で、
安倍首相と小池都知事の対決色があらわになった。
両人は強いリーダーシップで同志をまとめ、
国政や都庁で「1強」と呼ばれる地位を築き上げた。
仮に衆院選で自民VS希望の対決となれば、
指導力や手腕が“議席数”という形でリアルに試される。

安倍首相は「国難突破」との時代がかった表現をしてはいるが、
さしもの北朝鮮では、石油高騰・電力不足が明確になり、
米機の動きを探るためのレーダーを作動させる電力がないとの噂も
漏れ始めている。
結果、ロシアが仲介に入り始めた。
予断は許さないが、世界からの兵糧攻めに北朝鮮が悲鳴を上げ始めている。
勝負あった!?の感はある。

結局、何のための解散なのか。
折しも、主義主張も明確でない、職業政治家の寄せ集めの集団であることが
明確になった民進党・解党の報も大々的に流れ、
希望の党がブラックホールになってしまった。
「国会議員」という“おいしい”地位を確保せんがため、
主義主張など全く関係なく、保身ファーストに走る議員が右往左往する。
政局は都議会選挙と同様の“度胸千両・小池劇場”再来の様相を呈している。

マスコミのここを先途の報道も度が過ぎている。
日本の主要紙は勿論、TV各局の、ニュース関連、ワイドショー番組等は、
政治評論家のオンパレードで、口に泡して“小池劇場”を煽りまくる。
小池都知事は知事を辞任して、衆院に立候補か…
日本の政治がリセットされるのか…
次なる都知事は、あの、かって169万票をとったそのまんま東か….
北朝鮮問題など、どこを吹く風の、“お祭り”の雰囲気である。

衆院議員選挙には概算で600億円かかるとされる。
これに東京都知事選挙が重なれば、
どのくらいの血税が注ぎ込まれることになるのか。

完全に劇画ゲーム化する国政選挙。
ここ1ヶ月はザワザワした“お祭り”騒動が続いていく。
小池旋風という烈風は吹いている、間違いなく…
では風が止み、祭りが終わった後、日本はどこに向かうのだろう.....

2017年09月23日

アップルの高級路線に陰り

9月12日、米アップルは11万円台からなるスマートフォン「iphone」の
最上位機種「X(テン)」を発表した。
マニアはともかく、一般消費者にとっては何が凄いのか知らないけど、
なんでそんなに高価なんだ?というのが第一印象だった。
スマホは2007年の誕生から10年が経過し、市場成熟化が言われる中、
自信満々の高価格が奇異に映った。

「ウンドウズ95」発売が起爆剤だったパソコン市場は、
その後16年でピークを迎えた。
スマホは10年を経過し、けん引役だった中国が今年初めて減少に転じるなど、
市場では“ピーク”を打ったとの見方も徐々に広がっている。

創業者スティーブ・ジョブズ亡き後、ティム・クック最高経営責任者(CEO)は、
腕時計端末、決済、定額音楽配信など矢継ぎ早な多角化に成功し、
アプリ市場での売り上げはグーグルの2倍で、
サービスの売上高はアップル全体の16%に達している。

だが売上高の5割以上占める主力商品のiphoneに関しては
ここ数年横ばいになっている。
機能向上が鈍化し、他のメーカーとの違いがなくなると、
消費者は割安さ求めるようになる。
この流れを食い止めようとアップルは、機能強化を活路としてきた。

今回の「X(テン)」はホームボタン廃止と顔認証導入、無線給電などの
新機能を盛り込んだ。
一般論から言っても、11万円の高価格の割には新機能に新鮮味はない。
結局、新機能をアピールする先は一般消費者ではなく、
ブランド力を土台にした継続顧客であり、彼らの「忠誠心」にすがるしかない。
こうした“曖昧であやうい”戦略が継続するか否か。

一連のIT関連機器に疎い者にとっては、
際限なく多機能化するスアホを使い切れないでいる。
電話ができ、メールが簡単に打てれば大概の事が済む者は多いと思う。
顔認証が絶対的に必要な機能なのか??
アップルのマニアになって、一体何の得がある!?

確かにここ10年、スマホは生活を大きく変えた。
情報源がインターネットになり、収集手段も会話から一家に1台のパソコン、
そして1人1台のスマホになり、
「こどもが親を通じて生きるすべを身に付けていく」という関係が崩れ去った。

最近では「卒婚(そつこん)」「卒母(そつはは)」などという新語が流行し、
「卒業シリーズ」が累計250万部の大ヒットとなっている。
スマホを中心にした新たな情報時代。そして100歳の超長寿時代。
まず「(定年となった)旦那から卒業」し、「子供からも卒業」しようとする
女性中心の“荒々しい大波”が押し寄せる。

いずれにしても、スマホは世界中の一般社会に完全に定着し、
成熟したと見るのが妥当なようである。
ITに疎い者はつくづくと思う、これ以上“奇を衒う”機能が必要なのか。
その(どうでもいい)機能を備えた高額の機種に追随する必要があるのか。

アップルの手法を疑問視する動きが出始める中で、
金融市場では「ITを中心とした米株高はバブルだ」との意見も出始めている。
至極当然だろう。22,000㌦超に張り付くNYダウ自体が異常である。

ではスマホ・ネクストは何か??
最近では「自動運転車」が大々的にクローズアップされ始めている。
スマホで十分潤ったアップル王国も、戦略を変えなければならないようである。

2017年09月16日

農耕型民族の肉体の限界

中学時代、陸上部に所属し、100・200米の短距離が専門だった。
それなりの素質はあったのだろう、1年から3年まで市大会を勝ち抜き、
県大会までは進出した。
だが練習方法も知らず、本格練習をしていない自分は、
当然ながら県大会での成績は芳しくなかった。
見るに見かね、同じ中学OBで100米の当時の県記録・10秒9(手動)を
持つ大学生Sさんががわざわざ教えに来た。

まともな練習をしていない自分に、初めて体験するハードなトレーニングに
ついていけるわけがなく、途中で完全にギブアップした。
ついでだと、最後の最後に100米のガチの勝負をした。
12秒台と10秒台にどのくらい違いがあるかを分からせようとする魂胆だった。
10秒台の走りはまるで別世界。
よ~いドンから最後まで、どんどん離れていく尻を見るばかり。
こりゃもうどう頑張っても、自分の力が及ばないはるか彼方の世界だな…
夏の終わりには決まって、中学校門前にあった“超有名店(!?)”の新村商店で
練習後にご馳走になった氷イチゴ+ハムカツ・セットのほろ苦い味を思い出す。

9月9日、
福井県営陸上競技場で行われた日本学生対校選手権の100米決勝で、
桐生祥秀(東洋大学・21歳)が、
日本人初の9秒台となる9秒98(追い風1.8米)を記録した。
1998年バンコクアジア大会で、
伊東浩司がマークした10秒00を最後に、
日本人が越えられなかった「10秒の壁」を破った。
すわ2020東京五輪でメダルか!と、日本中が湧きかえった。

(分かり易いように)あくまで単純計算だが、
100米を10秒で走るとして、1秒で10米、0.1秒で1米、0.01秒で10㌢、
つまり0.02秒更新したということは“20㌢の差”を超えたということである。
ついでに言えば、
世界記録ウサイン・ボルト(ジャマイカ)の9.58秒との距離差は
0.4秒=4.00米ということになる。

国際陸連の公式サイトに拠ると、
桐生は歴代126人目の9秒台のスプリンターとなる。
スプリントの世界はアフリカ系が圧倒的で、それ以外はごく少数。
アフリカ系が圧倒的優位に立つ要因に挙げられるのは民族性。
古来狩猟のために長距離移動を重ねる習慣が時代を超えて受け継がれ、
速く走るための筋肉自体が異なっている。

筋肉には「速筋」と「遅筋」があり、短距離走に必要なのは「速筋」。
アフリカ系の選手の筋肉は9割が速筋。
一方、定住型の農耕民族である日本人の速筋の割合は
せいぜい5割程度とされる。要するに最初から勝ち目がないのである。

現状できる最善策としては「体幹を鍛える」ことだが、
ウサイン・ボルトの最大の歩幅が2.8米で、
桐生が2.4米からも判断できるように、
“(肉体的に)絶対超えれない部分がある”のは否めない。
打開策は「新種のDNAを創る」しかない。
世界大会・短距離のファイナリストを排出するためには、
(最近活躍が目立つ)サニブラウン・ハキームやケンブリッジ飛鳥のような
混血型が不可欠なのである。

話は違うが、大相撲秋場所は、白鵬・鶴竜・稀勢の里の3横綱の他、
3日目から大関・高安や宇良が、そして6日目からは大関・照の富士が休場し、
残る横綱・日馬富士も5日めまで3敗し休場が危惧されるなど、
3横綱2大関不在の、よく言えば“(誰が優勝するかわからない)戦国場所”、
現実的に言えば“1918年(大正7)夏場所以来の異常事態”となった。

そのほとんどが膝を中心とした下半身の故障によるものである。
体重が限界を超えている。
200㌔超が珍しくもない、“デカけりゃいい”の論理では相撲は勝てない。
必要以上に上半身に筋肉をつけた=体重増加した結果、下半身に無理がきた。
本来のDNAの限界を超えれば、肉体、特に下半身は素直に悲鳴を上げる。

農耕民族の肉体に限界あり。
致し方ないが、認めざるを得ない。

2017年09月09日

「やってみなはれ」主義

日経朝刊を読み始めてかれこれ半世紀になろうとしている。
その日経朝刊の最終面には決まって連載小説が掲載されてきた。
日本で唯一の経済専門誌における連載小説と同面の「私の履歴書」は、
ビジネスマンにはとりあえず注目されてきた。
結果、過去も現在も、そして多分将来も、日経の連載小説を担当することが
“(日本の)超一流の作家”という冠をもらうための登竜門になったと思う。

ここ1カ月は伊集院静の「琥珀の夢」(9月5日最終回)。
鳥井一族=サントリーの現在までの流れを綿密に描いた大作だった。
赤玉ポートワイン→白→角瓶→オールド(ダルマ)→リザーブ→山崎
と流れる一連の動きを、明治・大正・昭和の日本の社会情勢を加える中で、
丁寧に描いてあった。
久し振りに読み応えある連載で、毎日楽しみに読ませてもらった。

その昔、老舗クラブでその店のベテランさんに
「オールドはないのか?」と聞いたら、
「オールド??」「何それ??」と返されたことがあった。
日本でウイスキーと言えばサントリーであり、
サントリーの最大のヒット商品がオールド=ダルマであることを知らないで
飲座で商売すんのかよと、その店自体の中身の薄さにあきれ、
以降、全く行かなくなってしまった。

サントリーの歴史は日本のウイスキーの歴史。
だが、今回、作者の最大に伝えたかったのは、多分、
「後継者をどう育てていくか」
「後継者にどのようにチャンスを与えるか」
ではなかったか。
「やってみなはれ」主義が有名な同社が、
若者をいかに育て、チャンスを与えるかという、
簡単に見えて難解なテーマにどう対処してきたかが明快に描かれていた。
伊集院静は、もはや誰もが認める“超一流の物書き”の仲間入りである。

8月31日のアジア最終予選B組の日本VSオーストラリア戦。
ここで勝てば6大会連続でW杯 に出場できる大一番。
ホームというアドバンテージはあるものの、
“(ビビって)シュートを打たないフォワード”
“打っても外しまくるフォワード(!?)”が売りの日本であり、
本田や香川が、ゴールを外して頭を抱えるシーンをまた見るのかと、
ヒヤヒヤしていた。

ところが“前半・後半それぞれ1発=合計2発”で勝利し、
ロシア行の切符を手に入れた。
先制ゴールは22歳浅野、21歳の井手口。
最初はハリルホジッチ監督の“やけくそ”の布陣かと心配したが、
ここを先途の若いエネルギー大爆発、最後までピッチを走りまくった。
本田も香川も出番なし。
まさに「時代が変わった=世代交代」と思わせる一戦だった。

8月31日から9月3日までの第45回フジサンケイクラシック。
どうせまたおざなりの日本的な、ゆるい大会だろうと高を括っていた。
が、今年は違った。
会場の富士桜カントリーが大改造され、
7566ヤードパー71の難関コースに生まれ変わっていた。
世界のメジャークラスの設定である。
結果、優勝スコアは3アンダーで、アンダーパーが最終的には6人。

大会ディレクターの日本のプロゴルフ界の影のドン・戸張捷が
自信満々に言うだけのことはあった。
そして付け加えれば、初日から最終日まで、
主催側のフジTVが早朝からフルカバーで放映したことも画期的だった。
「世界に伍してやるとはこうなんだ」
「やってみなはれ」のスタンスだった。

8月終盤から9月前半、各種のスポーツで
「後継者を育てたい」「やってみなはれ」との意思が明確に見え、
実に心地よかった。

まさかとは思うが、これも日経連載の伊集院静「琥珀の夢」効果かもしれない…

2017年09月02日

チャリ新時代

昔から自転車(チェリンコ=以下チャリ)が好きだった。
大敵は雨と強風。
だが、季節の移り目(=風の肌触りの変化)を感じるにはチャリが最高である。

今から約30年前、東京→富山をチャリで完走した。
体力なく、いずれも片道だけだが、1回目は上信越経由、2回目は名古屋→高山経由。
500㌔超を3日かけて走破するという壮大なる(!?)“冒険”or“実験”。

もはやあのような無謀なことはできなくなったが、
しかし、やっておいてよかったとつくずく思う。
如何に最新式のチャリでも、日本アルプスを普通の体力では登り切れない。
が、無理と思えばおっちら、おっちら、チャリ引いてひたすら歩く。
折り返して、風を切って下る坂道の爽快さは何にも代えがたい。
結局、終わってみれば合計でかかる時間に大差ない。
これぞいうところの“エコ運転”(!?)だし、
もう少しカッコよく言えば、人生そのものようにも思う。

前置きが 長くなったが、ここ5年、
半径3㌔以内の移動にはチャリを使っている。
都会ではチャリの置き場=駐輪場の確保も難しいが、
“折り畳み”式のチャリなら、軽量(約10㌔程度)だし、
部屋の中に納まり、ベランダに置いた時の錆のリスクもない。

この方法を採り始めたのは、
地下鉄や都バスに乗りたくなくなったからである。
地下鉄はエスカレータ完備でなく、地下階段の上り下りが結構しんどい、
特に荷物を抱えた時などは。
都バスは交通渋滞あり、時間が不定期で、利用者は無料パスの高齢者も多く、
乗ってるだけで気が滅入る。

こうした一連の流れの中で、最近注目され始めたのが「シェア自転車」。
中国のシェア自転車大手の摩拝単車(モバイク)が、
札幌市内で大々的な実験を開始した。
仕組みは至って簡単。
札幌市内のコンビニやドラッグストアなど数百か所に駐輪場を設け、
千台単位の自転車を貸し出す。

サービスの核となるのがスマートフォン。
開錠や課金も全てスマホ。
利用後は契約した駐輪場での、いわゆる“乗り捨て”。
競合社が次々に現れており、日本のNTTドコモも
ドコモ・バイクシェアなる子会社(東京・神田)を立ち上げ本格的参入の構え。
*江東区も同様の無料サービスを開始しているが、実数が極端に少ない

骨の髄までシボレーで/あとでひじてつクラウンさ…
団塊の世代の人間なら誰でも知ってる小林旭「自動車ショー歌」。
1964年の発表だが、
庶民の憧れの的だった内外の車の名前がちりばめられている。
小林旭独特の甲高い声は、ガソリンの匂いがムンムン匂う。

団塊の世代が若者の頃、スカイラインGTやフェアレディZなど
スポーティな乗用車がデート用の必須アイテムだった。
それから約50年、ガソリン車は徐々に廃止に向かい、
電気自動車(EV)や自動運転車の時代になり始めた。
考えてみれば、都内で若者が運転する乗用車はめっきり減った。
目立つのは、団塊の世代のオッサンが運転する乗用車ばかりである。

かくして2020東京五輪に向け、チャリ文化が花咲く気配。
困るのは、電動アシスト車に乗って荷物満杯で髪振り乱して疾走する
35歳前後の“ちょい昔は美人だった”主婦層と、
宇宙人のようなキャップをかぶった暴走チャリ族。
全てが思うようにうまくいくはずがなく我慢するしかないが…

時代の変わり目。
大都会・国際都市・東京の空気が格段に美味しくなるかもしれない。

カテゴリー

アーカイブ

最近のコメント